大規模データセンターは、なぜ印西エリアに集まるのか!?

大規模なデータセンターがなぜ印西エリアに立ち並ぶのか。日本データセンター協会副理事長で東京大学 大学院の江崎浩教授は…

東京大学 大学院 江崎浩教授:
あそこは非常に地盤が硬いところで、地震に強いというところが1つと、交通が成田に繋がっている列車があるので、非常に東京からのアクセスがいい。最後は電力系統が、東京電力がかなりの努力をしてくれて、非常に高電圧の高容量の電気を非常に早く、ほかの場所に比べて引いてあげるように、ビジネス的なディールをちゃんとやったので、そこにみんなが集まってきた。

国内最大規模のデータセンターが集まる千葉県印西市。増え続ける電力需要に、東京電力は隣接する船橋の変電所から10キロに及ぶ大量送電が可能な巨大トンネルを完成させ、2024年の6月から運用を開始する。

東京電力パワーグリッド 草間順一さん:
(トンネルじゃないとダメなのか)直径4メートル前後のトンネルなので、電車が入るようなトンネルになる。送電鉄塔でいくと、下に家があり、家の上に鉄塔が建てられないので地中で作らざるを得なかった。

さらに、トンネルの出口にあたる印西市側に新たな変電所を建設。既存の変電所と合わせると、供給量は約120万キロワット。2027年には180万キロワットまで拡大。現在、印西地区に供給している電力の約6倍になる。

東京電力パワーグリッド 草間順一さん:
山梨県の需要が大体100万キロワットぐらいなので、山梨県の2つぐらいの規模の供給力が、この千葉の印西だけで出る。

膨大な電力が印西エリアに供給される予定だが、既に電力不足が懸念されている。

東京電力パワーグリッド 草間順一さん:
この辺で120万キロワットの供給力があるが、すでにそれ以上の問い合わせがある。どこかに拠点をもう少し変電所をつくらないといけない。

印西市で増え続けるデータセンターについて、東京大学の江崎教授は…

東京大学 大学院 江崎浩教授:
あそこ(印西)も土地は十分あり、エネルギーが供給されればこれからも増える。関東は地震リスクかなり大きい。やはりバックアップをちゃんと持っておくということになる。印西だけではない場所にデータセンターを設置しておいて、ちゃんと事業継続できるような形にしておこうということを皆さん始めている。