特別取材! 巨大データセンター内部はどうなっている!?
データセンターとはどんな施設なのか、日本初のインターネット接続会社「インターネットイニシアティブ(IIJ)」の「白井データセンターキャンパス」の内部に入る許可を特別に得ることができた。

2019年に稼働を始めたこの施設。敷地面積は東京ドームと同じ広さの約4万平方メートル。秘匿性の高い施設なのか、白い外壁には社名さえも書かれていない。
まず見せてもらったのは、データセンターの心臓部サーバールーム。施設内のほぼ全ての扉は施錠されており、中に入るためには、その都度、ロックを解除しなければならない。
サーバールームはいくつかの小部屋にわかれており、部屋の中には、所狭しとコンピューターが並んでいる。

インターネットイニシアティブ 堂前清隆さん:
今見ていただいてるこちらのサーバーラック。この中にコンピューターがだいたい40台ぐらい入っている。家庭で使っているコンピューターと比べると、だいたいこれ1台で、家庭のコンピューターの40台分ぐらいの性能がある。なので、このラック1台のところで、家庭のパソコンの1600台分ぐらいの性能があるという形になっている。
このようなラックが約2000台あり、今後、約6000台まで増設していくという。これらサーバーの役割は…

インターネットイニシアティブ 堂前清隆さん:
企業の方が電子メールを受信される時に、その電子メールにコンピューターウイルスが入っていないか、また、偽物の電子メールじゃないかということを監視するということが求められている。それ以外にもAIであるとか、用途が増えてきている。更に性能が高いサーバーをたくさん置かなければならない。
こうしたデータセンターの大きな課題の一つが、空調管理。コンピューターによる発熱をどう効率よく防ぐかが鍵となる。
インターネットイニシアティブ 堂前清隆さん:
エアコンではなくて、屋外の冷たい空気を使ってコンピューターを冷却する「外気冷却」という方式を導入している。
外気冷却方式とは、文字通り、外の空気を、サーバールームに直接取り込んで冷却する仕組みで、消費電力を4割カットできるという。

外気温が低い時期は外の空気とサーバーから出る温かい空気を混ぜ、外気温が高いときは外の空気を、水を使った冷却装置で冷やすことで、サーバールームは常に25度に保たれている。
この他にも停電に備え、2系統の電力回線と自家発電設備を設置している。
インターネットイニシアティブ 堂前清隆さん:
インターネットイニシアティブ(IIJ)の白井データセンターキャンパスは、新しい建物を作る計画をしている。これまでのデータセンターと違って、AI対応にするために、新しい仕組みを導入する必要があるだろうと考えていて、まさにその検討を行っている段階。