■メジャーリーグ パドレス 3-4× タイガース(日本時間28日 コメリカ・パーク)

2017年以来の2桁勝利をかけてパドレス・ダルビッシュ有(35)が敵地でタイガース戦に先発、しかし、前回もメッツ戦に続き2試合連続で悪天候のため試合開始時間が少し遅れダルビッシュは先発のマウンドへ、ここまでタイガース戦はメジャー10年で7戦7勝と負けたことのない相性の良い相手。立ち上がりは1死から2番J.バイエズ(29)に150キロのシンカーをライト前へ運ばれヒットを許した。ここから2死一、三塁とすると5番J.キャンデラリオ(28)をカウント0-2と追い込みながら155キロのストレートが甘く入りレフト前へタイムリー。ここまではカットボールとシンカーで組み立てて来たが、なおも続く2死一、二塁のピンチでは6番E.ハース(29)にカットボール、スライダー、カーブ、そして最後は154キロのストレートで見逃し三振と多彩な球種で最小失点の1点で抑えた。

2回からは1人に対し様々な球種を使い8番J.スクープ(30)はスライダーで空振り三振、
3回には1番R.グリーン(21)をスプリットで空振り三振、3番H.カストロ(28)はスライダーで空振り三振と試合のリズムを整え始めた。

すると4回、パドレスはダルビッシュの作った流れに乗り、4番L.ボイト(31)の犠牲フライ、6番キム・ハソン(26)のタイムリーで2対1と逆転した。

勝ち投手の権利がかかる5回は先頭の7番R.グロスマン(32)をストレートで空振り三振、2死一塁となると1番グリーンにはカウント1-2と追い込み雄たけびを挙げて三振を狙って153キロのストレートを外角の際どいコースに投げ込むがボールの判定、これにはダルビッシュもマウンド上で「オゥー」と大きな声をあげ笑顔を見せた。最後はスライダーで見逃し三振、しっかり相性の良さを見せつけた。

球数も80球近くなった6回、タイガース打線も3巡目に入ると1死から3番カストロにライト前ヒット、4番M.カブレラ(38)にはレフト前ヒットと連打を浴びた。ここで迎えたのが先制タイムリーを放った5番・キャンデラリオ。2球目のカットボールをレフト前へ運ばれ2対2の同点、ダルビッシュが3連打を浴び追いつかれてしまった。

それでも味方が奮起した。7回2死一、二塁で1番J.プロファー(29)がレフトへタイムリーを放ち3対2と勝ち越し、ダルビッシュの好投に打線が応えた。

7回のマウンドに立ったダルビッシュは先頭打者にカウント2-0とボールが先行してしまった。四球だけは避けたいこの場面、ここからカットボールで2球連続ファールを打たせカウント2-2と整える技術を見せた。最後はスライダーを引っかけさせてショートゴロに打ち取った。堂々のマウンド姿を見せ1番・グリーンにはこの試合106球目ながら156キロのストレートで空振り三振を奪い雄たけびをあげた。

しかし9回、パドレスの守護神T.ロジャーズ(29)がつかまり2死一、三塁で9番V.レイエス(29)にライトオーバーのサヨナラ2点タイムリーツーベースを浴び、ダルビッシュの好投も報われずパドレスは敗戦。
ダルビッシュは7回を投げ、球数は106球で被安打6 奪三振11 四死球1 失点2で今季最多となる11奪三振は野茂英雄に並ぶ日米通算101度目の2桁奪三振となった。