雪が少なくこの春の農業用水などが心配される中、山形県酒田市できょう水を利用する関係機関の連絡協議会が開かれました。
東北地方はこの冬、暖冬で雪が少ない状態となっていて、雪解け水に大きく左右される4月から6月の川の水の量が少なくなることが心配されています。
こうした状況をうけ、東北地方整備局は今月14日に渇水対策本部を設置しています。渇水対策本部は通常夏に設置されることが多く、3月に設置されたのは初めてです。
きょうは酒田市で県や気象台の関係者などが集まり、赤川水系の情報交換を行いました。
庄内を流れる赤川は、年明けの1月から2月にかけて、暖冬による融雪などが進み、水量が多い傾向となっているということです。
また積雪も今月に入って増えたものの、肘折などは平年の6割程度でとなっています。
気象台の一か月予報では、東北地方は期間の前半に気温が高くなる見込みで、雪解けが早くなり農作業がはじまる4月や5月に必要な水が不足することが心配されるということです。

酒田河川国道事務所河川管理課・酒井顕課長「水が早めに無くなってしまう可能性がありますので運用で貯められる部分は運用で貯めていただきつつ利水者の皆さまは大切に水を使っていただくことが大事」
協議会では今後も継続的に水量を注視していくとしています。
赤川の水量は今後に注視が必要ということでしたが、赤川流域の現在の積雪の状況、そして今後の天気はどうなのでしょうか?兵頭気象予報士の解説です。

赤川は水田が広がる庄内平野に、鶴岡市、三川町そして、酒田市と流れていって日本海に注いでいます。
そしてこの赤川を上流へとたどっていくと、新潟県との県境のあたり、朝日山地のあたりから細い川がいくつも集まって流れを作っています。
この範囲に降った雨や雪が全て集まり、最終的に赤川に注ぐということになります。
この範囲を流域と呼び、こちらが赤川流域ということになります。

この赤川流域の積雪が春になると、雪解けとなって注ぐため、積雪がどのぐらいかということが非常に注目されるわけです。
西川町大井沢の積雪は、現在125センチで平年の同時期に比べると68%と、やはり少なくなっています。
ではこの先、雪解けがどのように進んでいくのか、雨はどうなるのか、3か月予報を見ていきます。

4月から6月の平均気温は山形は高い可能性が50%となっています。
よって、予想よりも早く雪解けが進む可能性があります。

一方、降水量は、平年並みが予想されているということで、このままいくと、雪解けが早く水が少ないという可能性も出てくるかも知れません。
今後、1か月予報などで今後の経過、天気予報でもお伝えしていきたいと思いますので確認するようにしてください。