■第48回全日本競歩能美大会 男子20km競歩(17日、石川県能美市)

パリ五輪代表選考を兼ねた全日本競歩能美大会、男子20kmの部で勝木隼人(33、自衛隊体育学校)が1時間18分43秒で優勝した。2月の日本選手権4位、川野将虎(25、旭化成)は1時間18分54秒の2位に入り、2人とも派遣設定記録を上回るタイムでゴールした。

男子20km競歩は2月の日本選手権で優勝した池田向希(25、旭化成)がパリ五輪代表に内定し、2位の濱西諒(23、サンベルクス)と3位の古賀友太(24、大塚製薬)も派遣設定記録を突破している。今大会よりも日本選手権の結果が優先されるため、3位の古賀の記録(1時間17分47秒)を上回らないと選考に絡むことはできないため、パリ五輪代表争いで勝木、川野は厳しい状況と言える。

レースは、日本選手権4位の川野が序盤から飛ばしていく。世界陸上で2大会連続メダルを獲得している川野は7㎞を27分11秒で通過、この時点で2位の丸尾知司(32、愛知製鋼)に23秒差をつける。

そのまま先頭を歩く川野。半分の10㎞の通過タイムは39分06秒と、ここでも2位の丸尾に24秒差をつけ順調な様子。しかし、この辺りから疲れが出たのか、苦しそうな表情が出始め、2位集団に吸収されてしまう。

しばらく川野を含めた4人が先頭集団を形成するが、15㎞過ぎで勝木隼人(33、自衛隊体育学校)が仕掛けると、川野はついていけず引き離されてしまう。17㎞の地点で1位の勝木とは12秒の差がつく。そしてそのまま勝木が1位でフィニッシュ、ゴール直前では笑顔も見せた。勝木から遅れること11秒で川野は2位でゴールした。

女子20㎞の部では同志社大学4年の下岡仁美が1時間33分53秒で優勝、ロンドン五輪代表の渕瀬真寿美(37、建装工業)が1時間37分45秒で2位に入った。

【全日本競歩能美大会結果】

1位 勝木隼人(自衛隊体育学校)1時間18分43秒
2位 川野将虎(旭化成)    1時間18分54秒
3位 丸尾知司(愛知製鋼)   1時間19分12秒
4位 吉川絢斗(東京学芸大学) 1時間19分12秒
5位 萬壽春輝(順天堂大学)  1時間19分20秒

*写真は勝木隼人選手