火事の時に高温の現場でも効果的な消火活動ができるよう、コンテナで実際の火事を再現し、消防隊員が訓練を行いました。中の温度はおよそ500℃にものぼる、危険な訓練です。

この訓練は安全で効果的な消火活動につなげようと、高知県香美市消防本部が毎年行っています。14日は嶺北消防本部の隊員も加え、17人が参加しました。訓練はコンテナの中で実際に木材を燃やして火事を再現し、高温や煙の中での効果的な動き方や、資機材の性能の確認を行います。

「炎が天井までまもなく達します」

香美市消防本部によりますと最近の家具はプラスチックなど石油製品を使用したものの割合が高くなってきていて、火事現場の温度も上がりやすくなっているといいます。14日の訓練はおよそ500℃の設定で行われましたが、実際には1000℃に達することもあるということです。

コンテナの扉を閉めると自分の手のひらも見えなくなるほど煙が充満し、扉を開ければ開けるほど視界はよくなりますが、炎の勢いがどんどん増していきます。参加者は実際の炎や煙がどのような動きをするのか確認したり、高温を避けるため低い姿勢で作業を行ったりしていました。

(訓練参加者)
「座学でもいっぱい勉強はしているが、実際に火を見て部屋(コンテナ)の中じゃないと体験できないことがいっぱいあるので、火の怖さと自分たちの強味を知って本番の火災でも生かしていかなくてはと思う」

香美市消防本部によりますと火事の時、ドアや窓が開いていると空気が入り炎の勢いが増すということで、「火事から逃げる際には可能な限りドアや窓を閉めてほしい」と呼びかけています。