外交に関する不安に「洗練されているから大丈夫だ」
藤森祥平キャスター:
トランプ氏の外交安全保障について、いろいろな懸念が言われている中で、グレイ氏は、「洗練されているから大丈夫だ」と何度も強調しています。これは、裏を返せば、多くの人が、安全保障や外交について、不安を抱えていることをグレイ氏もわかっていて、それを打ち消そうとしているのではというふうに見えます。

news23ジャーナリストの宮本記者によると、トランプ氏には、予測不能のリスクがある。例えば、台湾、ウクライナ、中東など、外交で強硬姿勢に出るリスクです。
一方、バイデン氏が勝利した場合、健康面のリスクがある。81歳の、過去最高齢の大統領ということで、すでに記憶力に不安の声が上がっています。

トラウデン直美さん:
どちらが大統領になっても、不安が残る状況。もしトランプ氏が大統領になったとしたら、それはアメリカ国内の、内向きな姿勢が反映された結果。そういう内向きな姿勢が、世界に波及してしまうのは、少し怖い。そうなったときに、日本では、いったい誰がトランプ氏と渡り合えるんだろう。ぱっと出てくる方がいないのも不安。
影山知明さん(外資系コンサル会社出身のカフェ店主):
僕の周りで、トランプ氏を支持している人は少ないのですが、それを求める気持ちは、ちょっとわかる気がする。アメリカにおいて、貧富の格差であったり、外交上の地位低下だったり、その満足できない現状を、何とか変えて欲しいという願望が、きっと多くの方の中にあって、そういう点で言うと、リスクもあるが、少なくともトランプ氏が大統領になったら、何か変わるだろうという気持ちを集めているのかなという印象があります。
藤森キャスター:
前回の大統領選でも、そういう見方があって、結果、トランプ氏が大統領になりましたよね。
影山知明さん:
今回も拮抗しているだけに、すごく心配なのが、選挙結果がどうであれ、分断してしまって、その溝が、その後も残ってしまうのではないか。もしトランプ氏が大統領になれば、アメリカを優先する姿勢がより出てくるでしょうから、日本の、対米関係における自立というものが、経済においても、安全保障においても、問われるようになる。そもそも日本にとっては、いつか向き合わなければいけない課題のひとつではありますが。