「焦点は中国」“もしトラ”のアメリカ、中国とどう向き合う?

日本にとっては、すでに懸念材料が…

トランプ氏は、日本を含む外国からの輸入製品に「10%の関税をかける」可能性をほのめかしているのです。

アレクサンダー・グレイ氏
「あの“10%の関税”発言は、多くのアメリカ人の思いを反映したものです。それは、『アメリカが自由貿易の方向に行き過ぎた』という思いです。次の大統領が、共和党であれ民主党であれ、今後は、アメリカ国内の産業を、より保護するほうに向かうでしょう。特に、焦点は“中国”です」

中国に関して、トランプ氏は、「輸入品に60%の関税をかける」と、さらに強硬な姿勢を見せています。
“もしトラ”のアメリカが、中国とどう向き合うか、世界が固唾をのんで見つめています。

アレクサンダー・グレイ氏
「中国共産党が、世界の秩序の弱体化を狙ういま、トランプ氏が大統領になれば、アメリカの国益のために、非常にきめ細かく、攻撃的な政策を取るでしょう」

対する中国では、景気の先行きに不透明感が広がります。
中国経済の低迷が、アメリカのみならず、世界最大の懸案になる、とグレイ氏は警戒しています。

アレクサンダー・グレイ氏
「中国は、より攻撃的にならざるをえないでしょう。中国共産党が、自らの正当性を保つには、外国で攻撃的な行動に出て、ナショナリズムを高めて、国内世論をまとめるしかない。なので、台湾、インド、南シナ海、東シナ海、ほか各地で、中国が攻撃的な行動を取ることを、極めて懸念しています。アメリカは、中国の経済悪化に備えなければいけません」