ハウスで栽培された「小夏(こなつ)」の収穫が高知県香南市で始まりました。初夏が旬の「小夏」ですが、ハウス栽培のものは今が出荷のピークを迎えていて、初夏の味覚を“先取り”することができます。

香南市香我美町では、ハウスで栽培された特産の柑橘、「小夏」の収穫・出荷が始まっています。

JA高知県香美地区では10人の生産者が「小夏」を栽培していて、このうち、別役敏隆(べっちゃく・としたか)さん(88)のハウスでは、10日から収穫作業に入っています。

今年は、冬場に雨が少なく気温も高かったことから、糖度は12度ほどと甘く仕上がっているといいます。

「小夏」は、果肉の外側の白いワタの部分=「アルベド」に甘さがあるのが特徴です。

(JA高知県香美地区果樹部温室小夏研究会 中内健祐 代表)
「白い『アルベド層』があり、それを残して食べる果実なので、そういうのが珍しいかなと。ほかの柑橘では食べることがない。果肉と一緒に食べたらまろやかになる」

皮をむいてそのまま食べるのはもちろん、ウイスキーに数日漬け、“お酒”として楽しむのもおすすめだそうです。

(JA高知県香美地区果樹部温室小夏研究会 中内健祐 代表)
「今年もこの時期が来て、自分らも大事に育ててきたので、うれしく思う。“初夏の果物”ということで、家庭でみなさん食べてもらえたら」

今年の「小夏」は、JA高知県香美地区内で去年より多い41トンの出荷を見込んでいて、4月下旬まで県内を中心に販売されるほか、東京などにも出荷されます。