1人1人状況は違うと思うが「声をあげてほしい」

記者:「ほかの被害に遭った人への影響は」

里帆さん:「実際、応援コメントだけじゃなくて、自分が実の親とかまた周りの方、近しい方から被害を受けたっていうそういった声も何件かありまして、多分皆さんが思っているより多い数、匿名なので言いやすかったのもあったのか。本当にやっぱりあるんだなと改めて思いました。ただ、その中では、もう時効を迎えてしまったりですとか、なかなか親族のことを考えるとやっぱり踏み切れないとか。当然だと思うので、同じ家庭内の暴力とはいえ、もしかしたら他の親族の方は仲良く、サポートしてくださるんだったら、なおさら申し訳ないと思いますし、だから1人1人状況は違うと思うので、何とも言えないんですけど。ただ、そうじゃなくて、何かしら自分が訴えたいことがある中で難しい環境がないからできない方なのであれば、ぜひ声を上げてほしい。自分で決意してるのに環境がないだけの人は特に、そうしてほしいなと強く思います」

里帆さん:「警察の方々は私の事情を配慮して、今後のことも考えて、実名とか、顔出しはしない方がいいんじゃないかなといった声もあったんですけど。本当に考えてくださって感謝しています。ただ家庭内の性暴力で、実際の加害者が顔出しすることっていうのはないので。加害者と被害者、やっぱりモザイクかかって声が変わってるのと、生の声っていうのは伝わり方が違うと思うので。私も実際に見てそう思ったので、生々しいというか、とても心にくる負担は見る方は大きいとは思うんですけど。ただ、考えるきっかけになる
というか、モザイクがかかると、他人というか、想像が難しいとは思うんですけど。なんていうか、1人の人がこういうふうなことがあったんだなっていうのが想像しやすくなって、実際、被害に遭ってない方でも、うん、その方の心情、周りにいる方とか、被害に遭った方の心情を考えるきっかけになったのかなと。そうなればいいなと思って、顔出し実名でやって、本当によかったと思っています」