「話しても信じてくれないだろうと…」

里帆さん:「他の親族に、何度か中学生のときに、こういったことがあったと。それは直接ではなくて、他の方を通じて、実際に父から性的被害を受けていると伝えてもらったりですとか、あとは周りにいる大人、親族以外の学校にいる先生ですとかにSOSも出そうとしたんですけど、当時思ったのは、なかなか信頼が難しいなと。私が父から性加害を受けていると話しても信じてくれないだろうと。いくつかお声がありましたけど、本当なのかなって、通常であれば、家庭内で、父からそういったことを受けるっていうのはないので。やっぱり、他の方が抱いているお父さんに対する感情と過ごし方が当たり前であれば、やはりそんなわけないでしょうと思うのが当然だと思うので、何を嘘ついてるんだろうと信じてもらえないかなという、そういう不安から、なかなか、周りにSOSは出しにくかった思いました」

里帆さん:「実際には私も不安ではあったんですけど。本当に全部と言っているから、今、私が目にしたのは、温かいコメント、勇気がありますねとか、あなたは悪くないって言ってくださったりとか、あとは、親族は味方じゃないかもしれないけど、社会は味方ですよとか、陰ながら応援していますといった温かい声をいただきました。やっぱり実際にやってみて、その直後は本当に不安で、批判的なコメントが、社会的風潮が変わってきてるとはいえ、どうなるか見てみないとわからない部分っていうのはあったので。直接私にSNSというか、温かいコメントをかけてくださる方がいて、改めて自分は悪くないんだというふうに、全く関係ない第三者から言われるのは、違ったものだなと。自分の心の中にまたストンと降りたような感じがあって本当に感謝しています」