能登半島地震で伝統工芸も大きなダメージを受けました。その復興を後押ししようと、新潟県 長岡市の陶芸家がチャリティー即売会を開きました。
長岡市 宮本町の工房で8日始まったのは陶芸家 今千春さんによる即売会です。

岡市に窯を作って40年以上になる今さん、主に作るのは素朴な風合いとぬくもりのある表情が魅力の信楽焼です。

【今千春さん】「今回の能登半島地震で特に輪島塗とかは被害を受けたということで、何とか私自身少しでも力になれればということで」

地震により石川県輪島市の伝統工芸「輪島塗」も工房や店舗が倒壊するなど大きな打撃を受けました。

被害を知った今さんは、なるべく早く支援したいと、すでに完成していた作品200点ほどをチャリティーで販売することを決めたのです。その背景には自身の経験が…

【今千春さん】「中越地震の時に窯が壊れたときには果たして立ち直れるのかという気持ちでした」

信楽焼に欠かせない「薪窯」が2004年の中越地震で全壊。

何とか再建して最初の作品を焼こうとしたところに2007年の中越沖地震が発生し、再び窯が全壊してしまったのです。

Q1人で直した?
【今千春さん】「自分で作った、だからものすごく時間がかかって」
作品は1つ3000円から。

「寄付が目的だから」と多くの人が手に取りやすい価格設定にしましたが、中には多めにお金を入れていく人もいました。
【三条市から来た人は】「私も茶道をやっているので、仲間がたくさん被災してしまったので少しでもと思って」

【柏崎市から来た人は】「能登の人たちの苦しみとか悲しみは十分理解しているつもり。少しでもそういった人たちの立ち直る役に立てればいいかなと」

【今千春さん】「お年の方もいるのでこの先を考えるとどうしてもくじけそうになると思うんですけど、心の中で応援している人が沢山いるのでそういう気持ちを受けて少しでも立ち直ってほしいなと」

即売会は11日まで開かれ、売り上げは全額「輪島漆器商工業協同組合」に寄付されます。