長野市に設置されている自動販売機が壊され、現金3万円以上が盗まれる事件があり、警察が調べています。
この自動販売機は、台風19号の被災地を元気づけようと設置されたもので、関係者からは落胆の声も上がっています。


小口記者:
「被害にあった自動販売機です。鍵やディスプレイが壊され、大破しています」

扉がこじ開けられ、地面に散乱した部品。

自動販売機の中にあった、3万円以上の現金と商品の一部が盗まれました。

被害にあったのは長野市豊野町の北信五岳道路「豊野ライン」沿いの無人販売所。

6日午後3時すぎ、客が被害に気が付きました。

販売所を運営 金井章(かない・あきら)さん:
「ディスプレイの部分とお金入れるところと鍵の部分と上からやられていますね」

自動販売機は、農家の金井章(かない・あきら)さんが、2022年の春、特別な思いを込めて設置したものでした。

金井さん:
「災害に遭われた方々をちょっとでも憩いの場というか元気になれる場所としてカラフルに作ったんですけど」

豊野町を含む各地で甚大な被害が出た2019年の台風19号災害。

金井さんは、農産物をPRして被災した地元を元気づけようと、2022年5月に自動販売機を設置しました。

ブドウをはじめとした旬のフルーツなどを格安で販売し、県外からも客が訪れるほど人気を集めてきました。

しかし、設置から間もなく2年を迎えようというときに起きた今回の被害…

自動販売機は修理できず、新しい販売機に入れ替えるためには費用がかかるほか、在庫も販売できなくなりました。

金井さん:
「悲しい気持ちではある」
「犯人が早く見つかってほしい」

金井さんは被害届を出し、警察が窃盗事件として捜査しています。