東日本大震災の教訓を伝えようと、震災で当時6歳の長女を亡くした遺族らが仙台の女子大学生と一緒に津波からの避難をテーマにした絵本を作りました。この絵本が完成し4日、お披露目されました。
完成した絵本「2人の天使にあったボク」。

地震発生時に津波から避難することの大切さを伝える物語です。東日本大震災で当時6歳の長女を亡くした石巻市の佐藤美香さんと仙台白百合女子大学の学生たちが、およそ9か月をかけて作りました。

4日は、絵本が大学の図書館に寄贈され、挿絵を担当した学生による朗読が披露されました。
読み聞かせ:
「ゴゴゴゴゴゴ…という音とともに地面が揺れ始めました」

一人でいる時に地震が起き、怖くて動けなくなってしまった男の子のもとに2人の女の子がやって来ます。
読み聞かせ:
「2人の女の子は海くんの手を引き、あっちへ行こうと言っているようでした。助けてくれるの?2人はこくんとうなずきました」

女の子たちに導かれすぐに高台に避難したことで男の子は助かり、両親とも再会することができるというストーリーです。
絵本の挿絵を担当した学生 佐藤美宇さん:
「避難の大切さや地震のことについて、考えてもらうきっかけになれば」

日和幼稚園遺族有志の会代表 佐藤美香さん:
「教育機関で防災教育の一環として活用していただけるといいなと思う。大人の言葉を添えながら、読み聞かせをしてもらえるとうれしい。」

絵本「2人の天使にあったボク」は今後、希望する幼稚園や保育所などへ寄贈されるということです。














