高知保険医協会が2023年10月以降の、マイナ保険証のトラブルについてのアンケート結果を公表しました。回答のあった医療機関のおよそ6割で、誤表示や負担割合の誤りなどがあったということです。
高知保険医協会はこれまで、県内の開業医を対象にマイナ保険証のトラブルについて調査を続けてきました。今回が第三弾で、去年10月以降の状況について445の医療機関に調査。回答のあった129の医療機関のおよそ62%が、「トラブルがあった」と答えたということです。被保険者番号がない、カードリーダーでのエラーなど様々なトラブルのうち、今回は「名前や住所で『黒丸』が表示される」というトラブルがおよそ7割をしめていました。また、負担割合の誤りや、他人の情報が紐づけられていたという回答もあったということです。
政府は、今年12月に、今の健康保険証を廃止し、マイナ保険証に一本化することを決めていますが、高知保険医協会は「医療の入口段階のほころびだ」として、健康保険証を残すよう訴えています。
(高知保険医協会 伊藤高 会長)
「マイナ保険証自体に反対しているわけではなく、従来の保険証と“対”にして両方持って運用していかないと、今後もスムーズな資格確認ができないのではないか。そのことに対して政府がきちんと向き合ってほしい。何とかなる、精神論でおさまる問題ではなく、きちんとした対応が求められている」
県内では、マイナ保険証に対応するための設備投資などを理由に、実際に閉院をした医療機関もあるといいます。保険医協会は今後も、健康保険証を残すための呼びかけを続けていくということです。