そしてバブルが崩壊
そしてバブルは崩壊。株バブルに較べて、不動産バブルはほんの少し長くもちました。
89年の大納会をピークに、90年、91年、ガクンガクンと下がり始めた株価に較べて、91年、92年までまだ「土地神話」は続いているように見えました。
目の前で起きていることは「ただの調整局面に過ぎない」と。
しかし「何かがおかしい」と思われ始めたときはすでに遅かったのです。
銀行まわりでは「住友銀行名古屋支店長射殺事件」などの陰惨な事件が起き、不動産担保のローンが焦げ付き、さまざまな不動産がらみの倒産劇が起きました。
住宅ローン破綻と就職氷河期
バブル崩壊のしわ寄せ一番手は住宅ローンでした。好景気時に高価格・高金利で買った不動産は、たちまち担保割れに見舞われました。約3000万円で買った3DKのマンションが、半額以下に落ちるなんて当たり前。売っても残債が残るばかりでした。
そういう借金を背負って、平成の日本人たちは「失われた○○年」を過ごしてきたのです。
そしてもうひとつ、日本社会に残した大きな爪痕が、若者たちの就職難でした。
就職氷河期のなか、もっともひどい「失われた○○年」をすごしてきたのが、いわゆる「ロスジェネ」世代だったでしょう。
「バブル」はいつかは弾けます。今回はどうでしょう。
というより、現在の株価や地価は「バブル」なんでしょうか。はたして……。














