経産省の責任者が語る“補助金の意義”
経産省の責任者がJNNの単独取材に、巨額の補助金の意義を強調しました。

経済産業省商務情報政策局 野原諭局長
「コロナの時代に半導体が不足して、自動車の生産も止まった。各国の誘致競争の中で、日本に投資を集めるためには一定額の支援がいるのが現実」
1980年代後半、日米貿易摩擦で、アメリカは特に日本のシェアが高かった半導体に輸出や価格を10年にわたって厳しく規制。失われた30年で、日本企業が投資を減らしたことも重なり、シェアを失っていったのです。

斎藤健 経済産業大臣
「(日本の半導体は)苦闘の歴史を刻むわけですが、これを機にもう1回、日本の半導体産業の復活の端緒としたい」
政府はこの他、次世代半導体の国産化を目指すラピダスへの助成を含めて、総額4兆円もの予算を確保しています。

【日本政府の半導体補助金】
▼北海道 ラピダス 最大3300億円
▼岩手県・三重県 キオクシア 米・ウエスタン・デジタル 最大2429億円
▼宮城県 台湾・PSMC 補助金未定
▼広島県 米・マイクロン・テクノロジー 最大2385億円
▼熊本県 台湾・TSMC 最大1兆2080億円
▼宮崎県 東芝 ローム 最大1294億円
半導体への巨額投資に踏み切る、日本政府。
ただ、政府内から異論も…

政府関係者
「半導体産業への巨額補助は本当に異例のこと。これが常態化してしまうことに強い懸念を持っている」
投資に見合った効果は得られるのでしょうか?