津波で多くの児童らが犠牲になった宮城県石巻市の大川小学校で、東北大学の大学生が語り部を務めました。26日は、神戸の大学生らに語り部をしたほか、ともに被災経験のない学生が震災を語ることについて意見を交わしました。
児童と教職員あわせて84人が犠牲となった石巻市の大川小学校。

東北大学のボランティアサークルの学生が遺族で、大川伝承の会の佐藤敏郎さんと共に語り部をしました。
東北大学SCRUM 吉越将宏さん:
「私たちが語り部を行なう目的、それはこの場所に来た1人でも多くの人に大川小の出来事を伝え、未来の世代に学びを語り継ぐこと」

参加したのは阪神淡路大震災の伝承活動をする神戸大学の学生など30人。去年9月から始まった東北大の学生による語り部活動で、同世代に向けガイドするのは今回が初めてです。
東北大学SCRUM 上園真輝人さん:
「子どもたちはどんな気持ちで冷たくて黒い津波にあったたのでしょうか。大人たちを信じて素直に行動した子どもたちです。当時の子どもたちの思いを私は想像することもできません」

語り部では、当時の状況などを自分の言葉で伝えました。
ともに被災経験のない学生。交流会では伝承活動に対する思いをともにしました。
東北大学SCRUM 上園真輝人さん:
「『語り部してみないか』と話をもらった時から9月に語り部を始めるまで自分たちが語っていいのか葛藤がすごくあった」

神戸大学ボランティアバスプロジェクト 中村莉央さん:
「(被災の)経験をしている人と経験していない自分との差をすごく感じてしまった」

神戸大の学生:
「(東北大の学生が)自分たちの経験に落とし込んで話していたので、すごく良い語り部の仕方だなと思いました」
東北大の学生:
「事実を伝えるのが優先で、自分の感情を伝えるまで余裕がなかったが、最近はどんどん入れるようにしていきながら気持ちを入れてしゃべれるようになってきている」

震災伝承に取り組む宮城と兵庫の学生たち。被災経験がなくとも震災を語ることの意義を改めて共有しました。参加した神戸大学の学生は同世代で横のつながりをもって活動していけたらと話していました。














