1974年2月24日、新潟県新穂村(現 佐渡市)で突然行方不明になった大澤孝司さんは、北朝鮮に拉致された可能性を排除できない『特定失踪者』です。

失踪当時27歳だった弟の孝司さんと過ごした日々について―
「50年を振り返ってみても、まさに昨日のことのように思い出します」
「みんなが冗談を言いながら箸をつついた記憶が今もあります」と、
弟との再会を願って50年探し続ける兄の大澤昭一さん(88歳)は振り返ります。

孝司さんは当時、新潟県職員として佐渡の新穂村に赴任していました。

「弟が母親に、どこか適当な結婚相手がいたら推薦してください、と言っていたんです。そう考えると、自分で自殺とか、そういうことは全く考えられない」