高知市の保育園で深海の生き物たちを集めた「移動水族館」が開かれました。独特の生態に驚く子どもやわれ先にと触れる子ども。小さな命に触れていました。
「移動水族館」が開かれたのは、高知市の旭保育園です。ほとんどの子どもたちがコロナ禍に入園したため、「思い出作りに」と、保護者会が企画しました。室戸市で深海の生き物の漁をしている松尾拓哉(まつお・たくや)さんが、5種類から6種類ほどの生き物たちを準備。
まずは、0歳児と1歳児が生き物たちに触れました。
水深500メートルほどに暮らす「オオグソクムシ」。迫力のある顔に、泣き出してしまった子どもも。

オオグソクムシ以外にも、小さなサメやカニ、ヤドカリの仲間など、様々な生き物がいて、子どもたちは恐る恐る、小さな手を伸ばしていました。

乳幼児クラスのあとは、お兄ちゃん、お姉ちゃんたちの順番です。こちらは積極的に、生き物たちを手に持ちます。
(松尾拓哉さん)
「オオグソクムシって、クジラとか魚が海に沈むでしょ、死んじゃったら。その死がいを食べてくれます。『海の掃除屋さん』と言われています」
硬い生き物や、ざらざらした生き物。同じ深海に生きる生き物たちも、それぞれに感触が違います。子どもたちは歓声をあげながら水槽の間を行ったり来たりして、小さな命を感じていました。

「(サメにさわったら)ジャリジャリしちょった。おとなしかったかな」
「オオグソクムシの本物を見られた」
「サメを初めて見て、さわってみたのも初めてやった。ちょっと痛かったけどプニプニした」
(旭保育園保護者会 仲江顕治 会長)
「直接さわれるという体験をさせてあげたいと、保護者会で企画しました。0、1歳児は“阿鼻叫喚”な感じでしたけど、年齢が上がってくるにつれて関心を持ったり、話を聞いたり、子ども自身の表情も興味深く見ている子とか、嫌だと言っている子とか、それぞれ反応があって、それ自体が生き物に触れる一つの意味かなと。生き物を見てどう思ったのか、どう感じたのか、家でも話してもらえたら」
新型コロナの5類移行で子どもたちにとってもイベントの機会が戻っています。まもなく進級、入学する園児たちにとって、保育園での貴重な思い出となったようです。














