パリオリンピックへの切符を狙う競泳の水沼尚輝選手(新潟医療福祉大学職員)が、新潟県長岡市で強化練習を行っています。
東京オリンピックに続く2大会連続の出場に向け鍵となるのは、新たに磨き上げたフォーム・“イルカの泳ぎ”です。

3月に開かれるパリオリンピックの代表選考会を控えた水沼尚輝選手(27歳)は強化練習で、スピード・パワー・スタートダッシュそれぞれを鍛える、盛りだくさんなメニューで体を追い込んでいます。

【新潟医療福祉大学 水泳部 下山好充監督】
「レースと同じね。前半の練習、そして最後は後半のきついところの練習…」

男子・100mバタフライの日本記録保持者である水沼選手は、2021年の東京オリンピックにも出場しましたが、腰や肩を痛めたことをきっかけに2022年以降は挫折を経験。2023年に、思い切って“泳ぎを変える”ことを決断しました。

【水沼尚輝選手】
「これまでは体幹で泳いでいたが、今は“全体をしなやかにうねる”ような動作を入れながら泳ぐ、というものに変換している」

試行錯誤しながら、この1年は特に積極的にレースに挑戦。
新たな感覚を掴み、18日に開催された『コナミオープン 水泳競技大会』では50mバタフライで優勝を飾るなど、少しずつ光が見えてきています。

【新潟医療福祉大学 水泳部 下山好充監督】
「うねりをうまく活用して“イルカ”のようなイメージを持ちながら泳ぐ。そういったところをこの1年間ずっと取り組んできて、ようやくこの1・2か月でその泳ぎの完成度も高まったし、練習では再現性もかなりの高さを保てるようになった」

パリオリンピックの代表に選ばれるには、3月の選考会で標準記録を突破し、2位以内に入ることが条件です。

【水沼尚輝選手】
「どこまで自分のポテンシャルを高く持っていけるんだろう、というワクワク感のほうが今すごく強い。厳しかった時期を乗り越えて、代表選考会で大きな花を咲かすことができればなと」