能登半島地震の影響で観光客の減少が続く北陸地方。富山県は回復の起爆剤にしようと、きょう、独自の旅行支援を始めました。

「午後4時10分ごろの富山市内です。建物が大きく揺れています」

今年の元日、富山市をはじめ、複数の自治体で震度5強を観測した富山県。その激しい揺れで、氷見市では140以上の住宅が全壊しました。

被害は宿泊施設にも。きょう、氷見市の温泉旅館を訪ねると…

くつろぎの宿 うみあかり 長田卓也 総支配人
「柱が崩落しまして」

地震で柱が崩落した内風呂は、現在も利用できず工事が続いています。設備の被害や断水の影響で、地震発生から2週間、休業を余儀なくされたこちらの旅館。先月15日に営業を再開し、海を臨む自慢の露天風呂などは、利用可能になりました。それでも…

くつろぎの宿 うみあかり 長田卓也 総支配人
「観光を目的とするお客さまに関しては、例年の1割もいかないぐらいですね」

キャンセルなどによる富山県内の宿泊施設の損失額は、およそ7億4500万円にのぼります。

こうした中、きょう富山県が始めたのが県独自の旅行支援「とやま応援クーポン」。富山県内の対象の宿泊施設で、1人1万円以上利用した場合、3000円分のクーポンが配布されます。

政府の支援策「北陸応援割」より一足早く始まった富山県のクーポン。

くつろぎの宿 うみあかり 長田卓也 総支配人
「(政府の)北陸応援割が3月から始まりますので、それまでの富山の目玉として、(クーポンに)すごく期待しております」

氷見の新鮮な魚介を提供している施設には早速、「とやま応援クーポン」の案内が貼られていました。

おみやげ まるわ 渡辺克樹さん
「とにかく来ていただいて、買って応援していただく、食べて応援していただくというのが一番の励みになります」

茨城から来店
「ぜひこういうの(クーポン)を使って、また来て、おいしい物を食べに来たい」

いまのオススメは、ブリやホタルイカなど。地元はクーポンに期待を寄せています。