ロシアのウクライナ侵攻開始からまもなく2年。日本の入管庁が、すでに複数のウクライナ避難民を難民と同様に保護する新たな制度の対象者に認定したことが分かりました。

ウクライナからの避難民で、今は名古屋市に住んでいるインナーさん。日本に避難して10か月が経ちましたが、帰国の見通しは立ちません。息子は母国の高校の授業をオンラインで受けていますが…

ウクライナ避難民 キリルさん(16)
「空襲警報が出たので、授業が中止になりました。学校に行けず、クラスメイトや友達に会えません。とてもつらい」

インナーさん親子をはじめ、ウクライナから来た避難民について、政府は条約上の「難民」には当てはまらないとしています。こうした避難民も難民と同様に保護するため、去年、「補完的保護」という制度が始まりました。

インナーさん親子は今月になって、「補完的保護対象者」に認定されたため、「定住者」の在留資格が与えられ、日本語教育や就労支援なども受けられます。

認定を受けたウクライナ避難民 インナーさん(45)
「日本語の勉強もできるようになりますし、これから仕事を見つけるのがもう少し楽になるかなと思います」

日本には現在、およそ2000人あまりのウクライナ避難民がいて、関係者によりますと、今後半数近くが申請する可能性があるということです。