北朝鮮に拉致され帰国した被害者5人が暮らす地元自治体のトップが16日政府に、拉致問題の全面解決などを要望しました。
16日、総理官邸を訪れたのは蓮池さん夫婦や曽我ひとみさんが暮らす新潟県柏崎市の桜井市長や佐渡市の渡辺市長と、福井県小浜市の市長の3人です。
3人は拉致問題担当大臣を兼ねる林芳正 官房長官に面会し要望書を手渡しました。

【林芳正 官房長官】
「私も、全ての拉致被害者を必ず取り戻すという断固たる決意を持って…」

要望書では、いまだ帰国を果たせていない拉致問題の早期全面解決を図ることや帰国した被害者への支援継続などを求めました。

また、柏崎市の桜井市長は面会の中で、北朝鮮の金正恩 総書記の妹、金与正 氏が「首相が平壌を訪問する日が来るかもしれない」との異例の談話を発表したことに触れ、拉致問題早期解決を要請しました。

【柏崎市 桜井雅浩 市長】
「先般の金与正 氏の発言もありましたので、このタイミングを逃さず、ぜひとも完全解決に向かって力強く動いていただきたいとお願いした」
北朝鮮の拉致問題では、2002年に5人の被害者が帰国して以来、1人も拉致被害者の帰国は実現していません。