“子育て”500円支援金「増税だろ」

さらに16日に閣議決定されたのが「少子化対策関連法案」です。「児童手当」は対象を18歳まで拡大。「こども誰でも通園制度」は、親が働いていなくても保育園などを利用できるなどといった内容が盛り込まれています。

この予算は3兆6000億円。
これはどのように集めていくかというと、うち1兆円程度は医療保険料に上乗せして徴収し「支援金制度」で賄います。2026年4月から一人当たり月平均300円程度から段階的に上げ、2028年頃には月平均500円弱、年間約6000円で集めていく。
ただ、これは平均ということですので、実際に加入する保険によって額が違うんです。日本総研・西沢和彦理事の試算によると…

【医療保険別の負担額(1人あたり/月)】
・健康保険組合(大企業の会社員)851円
・協会けんぽ(中小企業の会社員)638円
・公務員の共済組合 898円
・国民健康保険(個人事業主など)746円
健康保険組合、協会けんぽ、公務員の共済組合は個人負担は半分。ですから、確かに400~300円台ではありますが、国民健康保険は746円ということで500円以上になっているわけです。
そして、今回の支援金について岸田総理は「増税ではありません」としていますが…

SNS上では
「支援金という名目の子育て増税」
「強制的に払わせることに変わりない、増税だろ」
「これから増税したいときは全部保険料にしていくのかね?」といった声もあります。

さらに、岸田総理は「歳出の改革と賃上げによって、実質的な負担は生じないと」と述べていました。
こちらもSNS上では
「賃上げあっても、その分税金上がったら実質上がってない」
「政府のために賃上げするわけではない。賃上げをするのは民間であって行政ではない」
「賃上げされない人は思いっきりマイナス」といった様々なコメントがありました。
街の方も、みんなが助け合うために、みんなでお金を出し合うというのは確かに必要なこと。でも、裏金事件の説明がないままに自分たちだけ支払うのって、何なの?という声が多くありました。
井上キャスター:
順序だと思いますよね。子育て政策って絶対に重要。そこに対してお金が必要だから、国民が広く負担しましょう。私、個人的には異論は全くないんですけど、やることをやっていただけていますか?そして順番ってこれでいいんでしたっけ?やり方も。
産婦人科医 宋美玄さん:
もちろん裏金問題も腹が立ちますが、この子育て支援って、子育てをしてる私からすると、現役世代や子育て世代のお財布から取って、それを巻き直してるだけなんですよね。
15歳までの子どもを扶養してても、年少扶養控除というのが今ないんですよ。それで給付してるっていう。18歳まで児童手当延長すると言いましたが、今度、高校生の扶養控除も無くそうというような議論も出ていて、今、税金より社会保障料が高いのに、それをさらに増額するって。
現役世代のお財布からそんなに取って、それで子育て支援も何もないだろうと思います。2023年の出生数も72万人と最低になっていますし。ちょっと不思議なことが多いですよね。