■今後のビジョン 「4回転半は応援してくれる方との夢」
平昌五輪で連覇後の会見(2018年)
「自分の夢である4回転アクセルの成功」

2021年3月のインタビュー
「4回転アクセルを成功させるのが一番の目標」
2022年2月の北京五輪では着氷とはいかなかったものの、史上初の4回転アクセル“認定”。新たな金字塔を打ち立ててから半年。第一線から退くことを決意したものの、4回転アクセル成功への思いは強さを増していました。
19日の会見
「4回転アクセルにもより一層取り組んで、皆さんの前で成功させられることを強く考えながら頑張っていきます。今現在も4回転アクセルの練習を常にやっています。北京五輪の時はもう伸びしろ無いのかなと思いましたけど、今は伸びしろをいっぱい感じています。期待してください」
小川キャスター:
プロでも成功を目指すと語られた4回転アクセル。こだわる理由はどこにあるんでしょうか?
羽生選手:
単純に、僕はやっぱりアスリートなので、これからも技術的な難しさ、技術的な向上心というか、そういったものを常にやっぱり持っていきたいなと思います。また4回転半っていうものに関しては、応援してくださった方々も含めて一緒に追わせていただいた夢だと僕自身も思ってるんです。だからこそ、やっぱりちゃんと叶えたい。やっぱり皆さんの前で、ちゃんと叶えた姿を見せたいっていう気持ちは強くあります。
小川キャスター:
会見では「理想のスケートを追い続けたい」という言葉もありました。羽生選手にとって、その理想というのは言葉にするとどういったものになるんでしょうか?

羽生選手:
やっぱりジャンプももちろんなんですけど。すごいジャンプ跳んだとか、それだけじゃなくて、フィギュアスケートっていうものとして、一つの作品として素晴らしいなって思ってもらえるようなプログラムを滑っていきたいです。なかなか一般の方にも伝わるようにっていうのは難しいと思います。やっぱり4回転半跳んだら「4回転半だ、ワー」って絶対なると思いますし。でも、それもまた嬉しくて。やっぱり自分が目指すフィギュアスケートの一体感みたいなものも、さらに追求していきたい。スポーツとしてフィギュアスケートというものがあるので、自分の肉体の限界にも挑戦しながら、これからも進んでいきたいです。
小川キャスター:
これからプロとしての長い人生が始まっていくわけですが、3年後、節目の30歳となります。そのときの自分に声をかけるとしたら、どんな言葉になるでしょうか?
羽生選手:
今よりうまいです、間違いなく。多分、自分が思っているように上手くなれてるんじゃないかなって思うんですよね。そういうふうに言えるように、これからも勉強し続けたいと思いますし、これからも努力し続けたいと思っています。
国山キャスター:
また違った表現、表現の幅も広がっていきそうですよね。
羽生選手:
表現の幅ももちろん広げていきたいです。いろんなスタイルの表現をしたいとも思いますし、感情優先的な演技もしていきたいです。
ただ、すごくコントロールされた、内に秘めた熱さみたいな、炎みたいなものを表現するプログラムであったり、または競技用のプログラムとしてやってきたものも、またやっていきたいなとも思っているので、ぜひそういう難易度とかも含めて見ていただきたいですね。
小川キャスター:
選手として見せたかったもの、そしてこれからプロとして見せたいものと、どのような違いがありますか?
羽生選手:
何も変わらないです。やっと次のステージに立てた、次のステージに登れたって。それを自分自身が許すことができたっていうふうに思っているので。競技会があって、それを報道されてニュースとかで「1位」とか「優勝」とかって結果として皆さんに届くものってたくさんあると思うんですけれども。これからはそうやって結果で届かないかもしれないんですけれども、絶対に今までの演技よりも、もっともっと成熟された、そしてもっともっと上手くなった自分を見せられると思うので、期待してもらえたら嬉しいです。
国山キャスター:
今日までずっとフィギュアスケートのことを考えてきてると思うのですけども、例えばそれ以外にこんなことやってみたいなとか、チャレンジしてみたいことってあったりしますか?
羽生選手:
ちょっとダンスの基礎的なものを、ちょっとずつ習っていけたらいいなと思ってます。ただ自分がダンス教室に通ったりとかすると、さすがにご迷惑がかかりすぎてしまうので、YouTubeとかで独学でちょっとずつやっていこうかなと。本当に独学でもいいので、基礎的な考え方とか基礎的な体の動かし方とか、そういうことをちょっとずつやって氷上に活かしていけたらいいなと思います。ただそれはもう4回転半の二の次です。

小川キャスター:
本当にこれからの人生も楽しみですね。プロスケーターとして羽生選手の更なるご活躍を楽しみにしています。本当にお疲れのところ、ありがとうございました。そして、おめでとうございました。
羽生選手:
ありがとうございます。頑張ります。














