韓国の裁判所が日本政府に元慰安婦らへの賠償を命じた判決をめぐって、日本政府が期限までに上告せず、判決が確定しました。

この裁判は、韓国の元慰安婦や遺族が日本政府を相手取り損害賠償を求めたもので、ソウル高裁は先月、原告の訴えを退けた1審判決を取り消し、日本政府に慰謝料を支払うよう命じました。韓国の最高裁に上告する期限は8日までとなっていましたが、日本政府は上告せず判決が確定しました。

上川外務大臣はこれに先立ち、国家は他国の裁判権に服さないという国際法上の「主権免除」の原則から、「韓国の裁判権に服することは認められない」とする立場を改めて強調。「政府が上告する考えはない」と明らかにしていました。

元慰安婦をめぐる裁判では、2年前にもソウル中央地裁が「主権免除」の原則を認めず日本政府に賠償を命じ、この時も政府は裁判への関与を拒んで控訴せず、判決が確定しました。

一方、判決が確定したことをうけて、韓国政府がコメントを発表しました。

その中で、日韓両政府が慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」を確認した2015年の慰安婦合意については、「国家間の合意として尊重しており、このような認識は歴代政権にわたって一貫して堅持されてきた」と説明しました。

その上で元慰安婦の「名誉と尊厳を回復していく努力を続ける中、韓日両国が未来志向的な協力を続けていけるよう努力していく」と強調しました。