(ブルームバーグ):クウェートの原油生産は、イランでの戦争前の約75%の水準まで回復している。エネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡の通航リスクを取るタンカーが増えている。
国営石油会社クウェート・ペトロリアム(KPC)のシャイフ・ナワフ・アルサバ最高経営責任者(CEO)はインタビューで、同国の原油生産量が現在、日量約200万バレルであることを明らかにした。2月末の紛争開始前は約260万バレルだった。紛争開始当初の数カ月には、イランが同海峡の船舶通航を阻止したため、クウェートの産油量は日量100万バレルを下回った。
シャイフ・ナワフ氏によると、イラン政府は引き続き同海峡を航行する船舶を威嚇しているものの、リスクを取って通航するタンカーが増えている。
同氏は「ホルムズ海峡に代わる選択肢はないと認識されているため、通航する船舶が増えている」と指摘。「何をしようと、どんなパイプラインや貯蔵施設を建設しようと、国際貿易にとって極めて重要なホルムズ海峡の役割を代替することはできない」と語った。
こうした発言は、中東からの原油輸出が増加していることを示す新たな材料だ。ウォール街の一部銀行は、出荷量が戦争前の水準に近づいていると推計している。クウェートやアラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビアなどペルシャ湾岸産油国は、ホルムズ海峡を通航する船舶への攻撃が続いているにもかかわらず、海峡を通じて原油を輸送している。
シャイフ・ナワフ氏によると、KPCは現在、顧客への原油供給義務を履行している。ただ、世界的に石油製品が不足しており、戦略備蓄は「危機的な水準」にあると話した。
同氏は「欧州が今、ディーゼルとジェット燃料の緊急放出を行っているのはなぜか。それはクウェートが理由だ」とコメント。これらの燃料を生産するクウェートの製油所は全て稼働しており、問題は「海峡を自由に航行できない」ことにあると説明した。
シャイフ・ナワフ氏はまた、戦争による混乱にもかかわらず、クウェートの戦略的プロジェクトは予定通り進んでいると説明。生産能力を現在の日量300万バレルから2035年までに同400万バレルに引き上げる計画は「完全に予定通りだ」と語った。
クウェートはパイプライン計画も進めており、サウジやUAEを経由するルートなどが選択肢に含まれるという。
原題:Kuwait Oil Output at 75% of Prewar as Hormuz Transits Rise (2)(抜粋)
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