(ブルームバーグ):イエメン政府軍は5日、親イラン武装組織フーシ派との戦闘の末、紅海沿岸の都市モカを奪還した。国営サバ通信が伝えた。国際的に承認されたイエメン政府は、要衝バベルマンデブ海峡の掌握に一歩近づいた。
サウジアラビア主導の連合軍の支援を受けるイエメン政府軍は、フーシ派が支配していた港湾都市モカを奪還した。前日には、フーシ派の全支配地域の奪還を目指す大規模な軍事作戦を発表していた。
フーシ派は9月上旬からモカを支配していた。ここ数カ月はサウジに対する軍事作戦を展開し、2022年に成立した停戦は崩れた。モカは、フーシ派の別の拠点であるホデイダの南方約180キロに位置する。
フーシ派はモカを制圧したことで、バベルマンデブ海峡の支配を強めた。同海峡は紅海とアデン湾を結ぶ狭い海上交通の要衝だ。サウジは、米国とイランの戦争で戦場となったホルムズ海峡を迂回(うかい)して原油を輸出するため、この航路を利用していた。
サウジとトルコ、パキスタンは5日、リヤドで開いた防衛同盟の緊急会合で、「集団防衛の取り決め」を直ちに実行に移すことで合意した。3カ国は8月に防衛協定を結んでいる。共同声明によると、3カ国は「部隊や軍事能力を確保し、サウジ国内に迅速に展開できるようにする」という。
サウジのハリド国防相は、会合では「サウジと聖地に対する凶悪な攻撃に立ち向かうための連帯」を改めて確認したとX(旧ツイッター)に投稿した。サウジ主導の連合軍は10月上旬、フーシ派がイスラム教の聖地の一つであるサウジのメディナを攻撃したと明らかにしていた。
連合軍は、進行中の作戦でイエメン地上軍を空から支援しており、5日早朝には戦闘機100機が軍事作戦に参加したと明らかにした。連合軍の航空部隊はバベルマンデブ海峡の防衛にもあたっているという。
フーシ派がここ数カ月、サウジへの攻撃を激化させたことで、エネルギー関連施設やタンカーが被害を受けた。フーシ派は、自らの都市や港がサウジ政府に「封鎖」されているとして、攻撃を強めたと説明している。
イエメン政府軍の報道官によると、政府軍は5日、首都サヌアへの攻勢も開始した。サヌアは14年からフーシ派の支配下にあり、イエメン軍はここ数日、繰り返し攻撃している。
サウジ外務省は、アリーミ議長率いるイエメンの大統領指導評議会に「全面的な政治・軍事支援を改めて表明する」とし、「クーデターを終わらせ、フーシ派から国家とその機関を取り戻すため」と説明した。
原題:Yemen Says It’s Retaken Mocha as Battle for Bab El-Mandeb Looms(抜粋)
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