あすから酒税が改正され、ビール系飲料の税率が一本化されます。手ごろな価格だった「第3のビール」などは値上がりすることになり、メーカー各社は客離れを防ぐための様々な戦略を始めています。

小雨が降る中の長い行列。そのお目当ては…

アサヒビール 松山一雄 社長
「新しいスーパードライ、冷やして召し上がってください」

缶ビール。手渡ししているのは、アサヒビールの社長です。トップ自らが街頭に立つ理由、それは、あしたから始まる「酒税改正」にあります。

「ビール」、「発泡酒」、そして「第3のビール」の3種類があるビール系飲料。これまでは別々の税率がかけられ、価格に差が出ていましたが、あすからはその異なる税率が一本化され、「第3のビール」や「発泡酒」の税がおよそ7円高くなる一方、ビールは9円ほど低くなるのです。

アサヒビール 松山一雄 社長
「ビールの良さをより多くの方に再認識してもらえるチャンス」

一方…

記者
「こちらの売り場では、普段より発泡酒や第3のビールの在庫を増やして対応しています。たくさんのケースが高く積まれています」

発泡酒などは、あすから値上がりするため、こちらの店では客の「駆け込み需要」を狙って大量の在庫を準備。

「ないです、ロング缶の箱が。土日で持っていかれちゃったんじゃないかな」

売り上げも、いつもの1.5倍ほどに伸びているといいます。

さらに客から聞かれたのは…

「やっぱりビールがおいしいっていうのも」

ビールの税率が低くなるのを機に、「これまで買ってきた第3のビールなどをビールに切り替える」という声。

こうした客を逃すまいと、各社が新たに打ち出したのが…

キリン マーケティング部 木村正一マネージャー
「11月に本麒麟のビール製法化、リニューアルを行います」

「第3のビール」を「ビール化」すること。

キリンの「本麒麟」、アサヒの「クリアアサヒ」、サッポロの「GOLD STAR」といった主力の「第3のビール」について、味の決め手となる麦芽の量を増やすなどして、本家のビールに格上げするのです。

中身を変えるだけではなく…

主力の第3のビール「金麦」をビールに格上げするサントリーは、期間限定で工場見学のツアーを始めました。また、サッポロも商品の魅力を発信しようと、会員制のビアバーを新たにオープンします。

あすから始まるビール系飲料の税率一本化。お酒選びの基準が変わるなか、メーカーそれぞれの戦略が動き出しています。