8月第4週(24-28日)の日本株は上下に振れる不安定な値動きとなりそうだ。先高観の強い世界の長期金利動向に過敏になっており、各国中央銀行の関係者が集う米カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム(ジャクソンホール会合)や日本銀行の氷見野良三副総裁の講演、日米のインフレ指標など金利の変動要因になり得るイベントに市場参加者の多くが注目している。

27-29日に開かれるジャクソンホール会合では、米連邦準備制度理事会(FRB)のウォーシュ議長が基調講演する予定。国内でも27日に氷見野日銀副総裁の講演と会見がある。26日発表の米個人消費支出(PCE)価格指数 、28日の東京都区部消費者物価指数(CPI)と共に9月の日米金融政策決定会合での利上げの有無を示唆する内容となれば、金利は大きく変動する可能性が高い。

26日に控えるエヌビディアの決算も注目材料の一つだ。AIブームの中心的存在である同社株はここ1カ月余り、AI関連投資の収益性に対する懸念で横ばい圏で推移。近く出荷を開始する予定の次世代AIサーバープラットフォーム「ベラ・ルービン」の動向は株価の再浮上に向けた鍵を握る。このほか、ベッセント米財務長官は24日にイランに対する措置について会見する。

第3週の東証株価指数(TOPIX)は3.1%安と3週ぶりに反落し、下落率はイラン紛争開始直後の3月第1週(5.6%)以来の大きさとなった。中東情勢の混迷による原油価格の高止まりに加え、公的債務の増加やAI投資を巡る資金調達競争の激化を受け世界の債券市場で需給悪化懸念が広がり、米30年債利回りが2007年以来の高水準を付けたことで投資家心理は悪化した。

<市場関係者の見方>

大和アセットマネジメントの建部和礼チーフストラテジスト

長期金利を見ながらの相場となりそうだ。金利高をもたらしているファンダメンタルズが落ち着かないと金利が下がらず、投資家の懸念も後退しない。高値を取りにいくのは難しく、ボラタイルな展開が予想される。ただ、日本企業の決算は好調で、どんどんと下がる局面でもない。エヌビディアの決算やジャクソンホール会合、日米の物価指標などイベントも多く、材料に振らされやすい。

東海東京インテリジェンス・ラボの安田秀太郎マーケットアナリスト

TOPIXは50日移動平均線付近まで調整し、この水準で反発できるかどうかが注目点だ。金利動向が株式市場の材料となる中、ジャクソンホール会合でのウォーシュ議長の発信をするのかは非常に注目度が高く、長期金利の上昇に対して何かしらの配慮を示す発言がみられれば、株価は持ち直す可能性がある。エヌビディアの決算に関しては、既に様々な情報が発信されていることから、大きなサプライズはないのではないか。

--取材協力:我妻綾.

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