(ブルームバーグ):原油先物相場は上昇し、約3週ぶり高値。米製油所での原油消費が増えたほか、アラブ首長国連邦(UAE)とイランの対立で中東情勢が再び緊迫した。
UAEはイランとのあらゆる経済関係を断絶すると表明した。ドバイでは前日にミサイル警報が出された。トランプ米大統領は前日、イランとの交渉は行われていないと述べた。中東で紛争終結の糸口は見えない。
グローバル・リスク・マネジメントのチーフアナリスト、アルネ・ローマン・ラスムセン氏は「UAEとイランの関係悪化に加え、市場はホルムズ海峡封鎖が長期化するシナリオの織り込みを深めており、原油と石油製品の価格を支えている」と述べた。
最新の米政府データによれば、製油所稼働率は2019年9月以来の水準に上昇した。国内原油在庫が先週に440万バレル増加したにもかかわらず、原油価格が小幅に上昇したのは、この製油所稼働率の上昇が理由と考えられる。
米エネルギー情報局(EIA)によれば、留出油在庫は150万バレル減少し、約1カ月ぶりの低水準となり、これも原油相場を下支えした。燃料価格、特にディーゼル油は原油をはるかに上回る上昇となっている。ロシアとウクライナの戦争も、製油所への攻撃を受けてエネルギー市場の需給逼迫に拍車をかけているためだ。これが一般の自動車利用者やトラック運転手、農家にコスト圧力をかけている。
ディーゼル油の製油マージンは1バレル=100ドルを超え、過去最高を更新した。欧州市場ではガスオイル先物が今年、2倍を超える値上がりとなっている。
北海ブレント10月限は前日比60セント(0.7%)高い1バレル=91.62ドルで終了。ニューヨーク時間午後4時50分現在は、91.51ドルで推移している。ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)9月限は89セント(1.1%)上げて85.83ドルで引けた。午後4時50分現在は85.65ドル。同限月は20日に最終取引を迎える。中心限月の10月限は、84.39ドルで終えた。
ホルムズ海峡に関する最新の動きとしては、中国系の超大型タンカー3隻がホルムズ海峡内で引き返しており、同海峡を通るリスクの高さが改めて浮き彫りになった。前日には英国海事貿易機関(UKMTO)が、ばら積み貨物船の船体に飛翔体が命中したとの通報を受けたと発表した。
中東の産油国はそれでも、ペルシャ湾から大量の原油をシャトル輸送している。これがイラン戦争が長期化する中でも、原油相場の上昇を抑え、エネルギー価格高騰によるインフレ急伸への懸念を和らげる一因となっている。米国とイランの60日停戦が期限切れとなり、一部のトレーダーは突然の緊張緩和で不意を突かれないよう、買い持ちを解消した。これも価格変動を抑える要因となった。
原題:Oil Advances as Mideast Tensions Flare Up With UAE-Iran Spat(抜粋)
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