アイルランドで16日に起きた自動車事故で、10代の少年5人が死亡した。事故の背景として、ソーシャルメディア(SNS)が危険運転をあおっているとの見方があり、警察当局が懸念を強めている。

警察の発表によると、少年らが運転していた車はダブリン郊外の高速道路を逆走し、女性3人と少年1人が乗った別の車と正面衝突した。

ケリー警察長官は同日、無謀運転について「罪のない人々や自分自身に悲惨な影響を及ぼす可能性があるにもかかわらず、ソーシャルメディアで『いいね』を得るために行われる」ことがあると述べた。そうした動画が投稿されている具体的なプラットフォームには言及しなかった。

SNSのプラットフォームを巡っては、依存性を高める設計やそれが子どもに及ぼす影響に対して、世界的に批判が強まっている。

オーストラリアは昨年、16歳未満のSNS利用を制限する規制を導入。その後、こうした規制措置を講じたり、導入を検討したりする動きが、各国政府の間で広がっている。アイルランドのメディアもここ数年、危険運転の様子を撮影した動画がSNSに投稿された事例を複数報じている。

アイルランドのオキャラハン法務相は17日にダブリンで記者団に対し、「この件に関してはソーシャルメディア企業にも大きな責任がある。各社は、犯罪行為を美化する投稿は一切認めないと行動規範で強調している」と指摘。

「遺憾なことに、それが守られていない。ソーシャルメディア企業も自らの責任をきちんと果たす必要がある」とし、警察がこうした企業と連絡を取っていることを明らかにした。

数年前には、意識を失うまで自らの首を絞めることを競う「ブラックアウト(失神)チャレンジ」が流行した。複数の子どもの死亡との関連が指摘され、動画共有型のSNSが強い批判を浴びた。

イタリア競争当局は2024年、危険な「チャレンジ」動画から子どもや弱い立場の人々の安全を十分に守らなかったとして、バイトダンス傘下のTikTokに1000万ユーロ(現在の為替レートで約18億4700万円)の制裁金を科した。

アイルランド警察は16日、衝突したもう一方の車に乗っていた被害者が重傷を負い、現在も入院していると説明した。同国で逆走車による正面衝突事故が起きたのは、今月に入って2件目。

原題:Death of Irish Teens in Crash Prompts Social Media Warning (1)(抜粋)

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