(ブルームバーグ):ネットワーク機器メーカー最大手の米シスコシステムズは12日、AIデータセンターの建設ブームに関連する2027年度の売上高を75億ドル(約1兆2000億円)と予想した。同社のAI関連受注は過去1年間で93億ドルに達していただけに、今回の見通しは投資家を失望させた。
発表資料によると、AI関連売上高は2027年度の売上高見通し722億-734億ドルの約10%を占める。シスコがAI関連の通期売上高見通しを示すのは初めて。5-7月(第4四半期)だけでAI関連受注が40億ドルに達していることから、アナリストは売上高見通しとの整合性に疑問を呈した。
UBSのアナリスト、デービッド・フォークト氏は、シスコ幹部による四半期決算に関する説明会で「非常に、非常に慎重だという印象を受ける」と述べた。
株価は時間外取引で約4%下落した。新たにAIに注力することで売上高がさらに増加するとの期待から、株価は過去3カ月で約25%上昇していた。
シスコには、AIシステムを支えるデータセンターの世界的な建設拡大から恩恵を受けるとの高い期待が寄せられている。同社はAIブームに関連する契約をより多く獲得するため事業再編を進めているが、ブロードコムやヒューレット・パッカード・エンタープライズなどとの競争も激化している。
チャック・ロビンス最高経営責任者(CEO)は決算説明会で、2026年度のAI関連受注が90億ドルを超えた一方、AI関連売上高は約40億ドルだったと説明。「こうした受注は直線的に推移するものではなく、規模が非常に大きい上、通常はかなり前もって発注される」と述べ、AI関連売上高について「通期見通しとして適切で慎重なものだ」とした。
AI関連の見通しは、8-10月(第1四半期)の売上高と利益に関する力強い見通しに影を落とした。同社は8-10月の売上高を180億-182億ドルと見込んでおり、アナリスト予想平均の168億ドルを上回る水準とした。一部項目を除く利益は1株当たり1.32-1.34ドルとなる見通し。アナリスト予想平均は1.17ドルだった。
5-7月の売上高は前年同期比18%増の173億ドル。一部項目を除く利益は1株当たり1.22ドル。アナリストは売上高168億ドル、1株利益1.17ドルと予想していた。
シスコはAIデータセンター向けの供給に力を入れているものの、売上高では依然として従来型の事業への依存度が高い。同社は今年に入り、AI市場への注力を強めるための組織再編を発表し、これに伴う人員削減によって退職関連費用などの一時費用が最大10億ドルに上る見通しも示している。
原題:Cisco’s AI Outlook Disappoints Investors Seeking Bigger Payoff(抜粋)
(通期のAI関連売上高や最高経営責任者の説明などを追加します)
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