歴史的な円安を食い止めるため、日米両政府は円買いの「協調介入」に踏み切りました。“最後の切り札”とも呼ばれる強力なカードですが、その効果はいつまで続くのでしょうか。

お盆休みを前に、朝早くから混み合う羽田空港。海外旅行へ出かける皆さんの悩みの種は…

「もう少し円高になったほうが旅行には行きやすいので…」
「円高は嬉しいですし、円安は両替をちょっと渋っちゃいます」

歴史的な円安水準が続き、ますます「高嶺の花」となっている海外旅行。男性は…

「今回は新婚旅行なのでこの日程なんですけど、旅行でアメリカに行くのはしんどいなって思っちゃいますね」

海外旅行だけでなく、円安は輸入品の値上がりを通じて身の回りのモノの価格上昇につながり私たちの生活にのしかかります。

この円安を食い止めるため日本政府が実施したのが…

片山さつき財務大臣
「日本国財務省は米国財務省と協調して円買い介入を実施しました」

アメリカ政府の力を借りて日米両国で円を買うという「協調介入」。先月、164円目前まで円安が進んでいた円相場は一連の介入を受け、一時155円台まで値上がりしました。

日米両政府が足並みを揃えて円を買う協調介入は1998年の金融危機以来、28年ぶりのこと。

世界的な金融危機や大災害などにより為替相場が極端に変動する際に行われ、「最後の切り札」とも呼ばれています。

政府・日銀はこれまでにも日本単独での為替介入を行ってきましたが、アメリカと協力して行う協調介入の効果は、より強力だと専門家は話します。

SMBC日興証券 ストラテジスト 丸山凜途 氏
「アメリカが協力してくれると事実上、無限大の介入ができることが単独と協調の(介入)の一番大きな違い」

介入の際にはドルを売り、円を買う必要がありますが、ドルを保有するアメリカが協力することで、「いくらでも介入の余地がある」とアピールできるといいます。

一方、一時155円台前半をつけたドル円相場。きょうは157円台後半と円安方向へと進んでいます。

協調介入は強力なものの、円安水準を根本的に脱することができるかは別の所にあるとも指摘します。

SMBC日興証券 ストラテジスト 丸山凜途 氏
「介入はある意味で言えば時間稼ぎの戦略であることは否定できない。結果的に日銀の利上げが市場の思惑通り進捗するかしないかが、重要なポイントになってくると思っています」