(ブルームバーグ):政府は4日、2026年版の防衛白書を公表した。爆撃機や艦艇の共同活動を活発化させている中国とロシアの連携強化に対する懸念を示した。
両国による爆撃機の共同飛行は19年以来、艦艇の共同航行は21年以来、毎年1回以上確認されている。一連の動きは「わが国に対する示威活動を明確に意図したものであり、わが国の安全保障上、重大な懸念である」と明記。今後、両国が軍事的な連携を深めていく可能性もあるとし、「注視する必要がある」との認識も示した。
25年11月の高市早苗首相の台湾有事を巡る国会答弁以降、撤回を求める中国は日本に対する経済的・軍事的圧力を強めている。特に近年はロシアの軍事力も後ろ盾としている状況だ。厳しい地域情勢を踏まえ、政府は年内に安全保障関連3文書を改定する方針で議論を進めている。
25年12月に両国の爆撃機は東シナ海から沖縄本島と宮古島の間を通過し、共同飛行としては初めて太平洋上を四国沖まで東京方面に向かう形で長期間にわたり飛行した。26年6月にも同じ航路で共同飛行した。26年7月には中国とロシアの艦艇が沖ノ鳥島の南西海域を共同で航行し、中国船は射撃を行った。
防衛白書は中ロの協力に加え、ロシアと北朝鮮の軍事協力への懸念も表明。北朝鮮の軍事力を「中長期的に増強される恐れ」があるとした。両国は24年に「包括的戦略的パートナーシップ条約」を締結し、ウクライナでの戦争では北朝鮮が兵士の派遣やミサイル供与などを行っている。
白書では、支援の見返りとしてロシアが北朝鮮に技術移転を行い、「極超音速ミサイル」をはじめとする北朝鮮のミサイル開発が大きく進展する可能性などについて言及した。
3カ国の連携は確認されていないものの、中国、ロシア、北朝鮮の首脳が25年9月にそろって中国の軍事パレードに出席したことにも言及した。
防衛省は26年度版防衛白書を、武器輸出を解禁し、安保関連3文書の改定を行う「節目の年の白書」と位置づけた。ショート動画やビジュアル版小冊子などを初めて作成し、広報活動も強化する。防衛装備品などの生産基盤の強化に関する章も新設。ドローンやAIを活用した「新しい戦い方」に関する記述も追加した。
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