(ブルームバーグ):米銀大手JPモルガン・チェースは今後10年間で、過去10年間の実績を40%上回る7500億ドル(約117兆5000億円)を住宅分野に投じる方針を示した。ジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)が推進する、地域社会への投資を拡大する取り組みの一環だという。
3日の発表文書によると、同行は手頃な価格帯の住宅100万戸を建設する、または維持・保全に資金を提供することで、50万人の住宅購入を支援する計画だ。また米国商工会議所の住宅諮問委員会の議長に就くことなどを通じて、「成長志向の住宅政策」を提唱する。
今回の計画は、今年発表済みの「アメリカン・ドリーム・イニシアチブ」における新たな取り組みとなる。同プログラムは経済的機会の拡大を目的としており、住宅、中小企業、金融面の健全性を含む6つの重点分野にまたがる。
米国では深刻な住宅不足により住宅価格が押し上げられている。購買能力を巡る深刻な懸念は、今年の中間選挙を控えた有権者にとって、特に関心の高い問題となっている。また住宅ローン金利が1年ぶりの高水準にあることも、住宅購入をさらに困難にしている。
JPモルガンの商業用不動産部門責任者であるミシェル・ヘリック氏は「住宅問題の解決は複雑だ。資金の仕組みは複雑で、地域での議論も十分な検討を行うために長い時間を要する。すべての関係者が同じ方向を向いていないといけない」とインタビューで述べた。「この問題の解決に取り組もうとしている人は多く、当行も関与し、知見を提供したい」と語った。
第1四半期末の時点で集合住宅向け融資は、JPモルガンの商業用不動産向けエクスポージャーの半分以上を占めていた。同行は手頃な価格の住宅購入に向けた融資を拡大する方針として、融資、出資、助成金を提供するとともに、業界の他の関係者とも連携する。ヘリック氏はこの取り組みにおいては、他行との協力を奨励していると述べた。
JPモルガンはすでに、銀行としては最大の住宅ローン貸し手となっている。同行は住宅ローン残高を45%余り拡大することを目指し、アドバイザー850人を新たに採用する計画だ。
同行の住宅ローン部門責任者であるショーン・グゼビン氏は「事業を拡大し、市場シェアを拡大することが狙いだ」とインタビューで説明。それはすぐに達成できるとの考えを示し「銀行が市場に参加するほうが、システムはより安全になると考えている」と語った。
原題:JPMorgan Seeks to Pour $750 Billion Into Housing in Next Decade(抜粋)
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