(ブルームバーグ):円相場の上昇は、相関性が比較的高いアジア通貨を押し上げるとの見通しを、シティグループとバークレイズ銀行が顧客向けリポートでそれぞれ示した。
両行のストラテジストによると、円高で最も恩恵を受けるのは韓国ウォンとシンガポール・ドル、タイ・バーツになりそうだ。円は1980年代以来の安値まで下落したが、日本と米国が外国為替市場で協調介入し、この1週間で大きく上昇した。
シティのロヒット・ガーグ、ゴードン・ゴー両氏らシンガポール拠点のストラテジストは2日公表のリポートで、「円安がアジア通貨を押し下げる傾向があるのと同様に、その逆も当てはまると考えている」と指摘し、「円高はアジア通貨の上昇に向けインパクトがあるはずだ」と予想した。
円は3日までの3営業日で対ドルで4%余り上昇した。この間、日本と米国が協力して円を支援。韓国ウォンとタイ・バーツ、フィリピン・ペソはいずれも少なくとも0.7%値上がりしたほか、円を除くアジア通貨のバスケットを対象とするブルームバーグ・アジア・ドル指数は0.5%上昇した。
シティによれば、過去1年間で円との相関が最も高かったアジア通貨は韓国ウォンとシンガポール・ドル、台湾ドル。一方、相関が最も低かったのはインド・ルピーとインドネシア・ルピアだった。
一段高も
バークレイズによると、韓国ウォンはアジア通貨の中で円相場の変動に最も敏感で、これまでの上昇基調がさらに強まる可能性がある。
バークレイズのミトゥル・コテチャ氏らシンガポール在勤のストラテジストは3日公表のリポートで、「今回のドル・円介入は協調的な性格のようで、そのためアジア通貨への波及効果は過去のベータ値だけが示唆する水準を上回る可能性がある」と分析。
さらに、先週のウォーシュ米連邦準備制度理事会(FRB)議長による比較的ハト派的な記者会見を受け、ドル全体が軟化する地合いとなる中で、「短期的に円との連動性が高い通貨の上昇をさらに後押しするかもしれない」との見方を示した。
原題:Yen Surge Will Drive Up Other Asian Currencies, Strategists Say(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.