日米による協調為替介入の前に積み上がっていた投機勢の円売りポジションの巻き戻しが進めば、円相場の反発が加速する可能性があるとアナリストらはみている。

米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、アセットマネジャーとレバレッジドファンドによる円の売り越しポジションは7月28日時点で2024年以来の高水準に拡大。レバレッジドファンドのポジションは07年以来の最高水準付近にとどまっていた。

円売りポジションは、円が対ドルで約40年ぶりの安値に下落したことを受けて日米が協調介入に動く前に積み上がっていた。当局は先週末のわずか2日間で、市場での直接的な円買いと金融機関へのレートチェック、片山さつき財務相と日本への支援を表明したベッセント米財務長官による口先介入を組み合わせることで、2カ月余りに及ぶ円の下落を巻き戻すことに成功した。

3日の東京市場で円は対ドルで一時155円23銭まで上昇し、5月上旬以来の高値を付けた。

みずほ銀行のシニア為替ストラテジスト、中島將行氏(ロンドン在勤)は英文リポートで「日米当局による最近の発信をきっかけにこうした円売りポジションの解消が進めば、ドル・円は155円近辺まで下落する可能性がある」と指摘。「投機的なポジションが最終的に円の買い越しに転じれば、150円に向かう展開も否定できない」とした。

もっとも、今回の介入により円相場の見通しが大きく変わるとの見方には疑問の声もある。地政学的な緊張や日本の財政政策、日米の大幅な金利差が引き続き円相場に重くのしかかっているためだ。

サクソ・マーケッツのチーフ投資ストラテジスト、チャル・チャナナ氏は「協調介入により、短期的な円売り戦略のリスク・リワードのバランスは変化した」と分析。しかし、円高が持続するためには「最終的にファンダメンタルズの裏付けが必要」であり、「それは日本銀行による追加利上げや米国債利回りの低下、日本の財政見通しに対する信認の改善によってもたらされる可能性がある」と指摘した。

原題:Yen Bearish Bets Face Unwind Risk After US-Japan Intervention(抜粋)

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