(ブルームバーグ):イタリア政府は、大手銀モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナの残る保有株を9月末までに売却する計画だと、同国紙スタンパが報じた。インテーザ・サンパオロによるモンテ・パスキへの買収提案が重要局面を迎える前に処分を終える方針だという。
現在もモンテ・パスキ株の4.9%を保有している経済財務省は、買収提案を巡って中立姿勢を維持し、いずれかの陣営を支持しているとの印象を避けたい考えだと、スタンパ紙が匿名の省当局者の話として2日伝えた。
ジョルジェッティ経済財務相は6月、保有株の売却には短期間で発行条件などを決める「アクセラレーテッド・ブックビルディング(ABB)」方式が最善との考えを示したほか、銀行再編が進む中で政府は中立的な立場だと改めて強調した。
インテーザによる総額300億ユーロ(約5兆4000億円)の買収提案は、バンコBPMが7月31日夜、モンテ・パスキとの対等合併を断念したことで成立の可能性が高まった。バンコBPMは、双方が合意できる取引の条件が整わなかったと説明した。
インテーザは9月10日に株主総会を開き、モンテ・パスキ買収に向けた増資を承認する予定だ。
バンコBPMの撤退は、同行の筆頭株主であるクレディ・アグリコルが介入してから数時間後に決まった。クレディ・アグリコルのジェローム・グリーヴェ副最高経営責任者(CEO)は先月31日の電話会見で、「当行に反しても、当行を抜きにしても何も進めることはできない」と述べた。
また、クレディ・アグリコルのクロティルデ・ランジュヴァン副ゼネラルマネジャーは同日の決算説明会で、望ましいシナリオの1つとして、バンコBPMとクレディ・アグリコル・イタリアの合併を挙げた。
モンテ・パスキのルイジ・ロバリオCEOが次の一手を検討する中、イタリアではクレディ・アグリコルの動きに注目が集まっている。
メローニ政権は昨年、戦略的資産に関わる取引への拒否権を行使し、ウニクレディトによるバンコBPM買収提案を阻止した。
モンテ・パスキは2009年に初めて公的支援を受け、その後も損失が膨らんだことから、8年後の17年に国有化された。
クレディ・アグリコルは7月、イタリア事業における自行の利益を守るため、バンコBPM株の保有比率を約29%へ引き上げた。一方で、支配権の取得を巡り当局の認可は求めていないと、ランジュヴァン氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで述べた。
原題:Italy to Exit Monte Paschi by End of September, La Stampa Says(抜粋)
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