米ジェフリーズ・ファイナンシャル・グループ傘下のファンド、ポイント・ボニータ・キャピタルでは昨年、経営破綻した自動車部品メーカーのファースト・ブランズ・グループが最大の投資先だったことが明らかになると、投資家が資金の全額払い戻しを求めた。

払い戻しは残り1回を残すだけとなっていたが、ファンドは再び新たな問題に直面した。

事情に詳しい複数の関係者によると、ジェフリーズは現在、世界有数の鉄鉱石取引業者へ急成長した非公開企業ラディアント・ワールドに対するエクスポージャーを調査している。関係者の一部によると、エクスポージャーはピーク時から減少し、現在は3億ドル(約470億円)を下回っている。

ラディアントを巡っては、同社が銀行に提出した請求書などの書類に不備があるとの懸念が浮上し、ビトル・グループとカーギルが取引を停止したことが、ブルームバーグ・ニュースの取材で明らかになっている。ラディアントは疑惑を否定し、「当社の取引関係は健全で、何ら支障なく継続している」としている。

ジェフリーズがポイント・ボニータの縮小を進める中、ラディアント・ワールドからの支払いは滞り始めたという。関係者によると、ポイント・ボニータがラディアント・ワールドから最後に支払いを受けたのは約3週間前だった。ポイント・ボニータは運用資産が一時30億ドルに達し、一度も月間損失を出したことがないことを売り物にしていた。

ブルームバーグ・ニュースが先に報じたところによると、ポイント・ボニータの幹部による調査の結果、ラディアント・ワールドの資金調達の裏付けとなっていた書類の一部に食い違いが見つかった。

ニューヨークにあるジェフリーズの本社

今回の問題は、近年相次ぐ不祥事に見舞われてきたトレードファイナンスのリスクを改めて浮き彫りにするものだ。ジェフリーズにとっても新たな痛手となりかねない。ファースト・ブランズへの投資と、飲料自販機事業を手掛けるウォーター・ステーションへの投資はいずれも、不正疑惑を受けて頓挫しており、同行は現在も複数の訴訟を抱えている。

ジェフリーズのリッチ・ハンドラー最高経営責任者(CEO)とブライアン・フリードマン社長は今年、投資家向け年次書簡で「今回の事態を重く受け止めており、ポイント・ボニータがファースト・ブランズに関与したことを深く反省している」と表明していた。その上で、「こうした特殊な事例からも学ぶべき教訓は明らかにある。今後もグループ全体で管理体制の見直しと強化を進めていく」と述べていた。

ブルームバーグが入手した昨年4月の投資家向け書簡によると、ポイント・ボニータは最大のエクスポージャー2件について、グレンコアとカーギル向けだと説明していた。しかし実際には、それらはラディアント・ワールドがグレンコアとカーギル向けに保有していた請求書債権をポイント・ボニータに売却したものだったと、ブルームバーグ・ニュースが先に報じている。

ポイント・ボニータはピーク時には15人の運用担当者を擁し、30億ドルを運用していた。このうち3分の1超は、ファースト・ブランズとラディアント・ワールドから購入した売掛債権で占められていた。事情に詳しい関係者によると、昨年10月に投資家からの解約受け付けを開始すると発表して以降、スタッフは5人まで減少した。

原題:Jefferies Faces Fresh Trouble at Fund It Was Already Shuttering(抜粋)

--取材協力:Loukia Gyftopoulou、Jonathan Randles、Jack Farchy、Katherine Chiglinsky.

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