議論進まぬ「消費税減税」実現は?

TBS政治部 川瀬善路 与党キャップ:
きょう(15日)の党首討論で「消費税減税」の話題が取り上げられ、その中で、高市総理は与野党の間で合意形成が図られるよう議論を進めてほしいということで、現在議論が進められている国民会議について「当初のスケジュールよりも議論の期限を延長し、8月頭まで見守る考え」との意向を示しました。

チームみらいの安野党首は質問内で、「君子豹変するという言葉がある。高市総理も豹変できる人なのだから豹変してほしい」と述べ、消費税の減税方針を見直す考えはないのか問いただしました。

これに対し、高市総理は「ギリギリまで最善の方策を考える」と述べ、現時点では明言を避けました。その一方、「断言はできない」としながらも、減税は2年間の時限装置として実施する見通しに変わりはないとの考えを示しました。

「The HEAD LINE」編集長 石田健さん:
消費税減税の0%か1%かという話もシステム上の理由となっていますが、こうした論点は本来、選挙前の段階で把握できていたはずです。しかし、チームみらいを除く多くの政党が消費税率0%を公約に掲げていました。

では、それらの政党がこうした懸念点を知らなかったのかといえば、決してそうではなく、事前に認識しえた論点だったと言えます。

例えば、給付付き税額控除は、アメリカやヨーロッパで従来導入されている制度であり、その効果や課題については実証的な研究が数多く蓄積されています。どのようなメリットやデメリットがあるのかについても、経済学の研究によって一定の知見が示されています。

消費税率の引き下げについても同様で、これまでの研究の蓄積が存在します。そうした知見を踏まえた上で政策として実施すると判断したのであれば、その方針に沿って進めるべきです。

一方で、「後になって問題が見つかった」という説明をするのであれば、政策として掲げる前に、そうした論点を十分に検討しておくべきだったという、ごく当然の結論に帰着するのではないでしょうか。

井上貴博キャスター:
公約はとても重要だと思います。また、消費税率を機動的に変えるシステムを構築することは個人的にもすごくやっていただきたい。

しかし、そもそも何のための公約で消費税減税かというと、目的達成のため。目的は何かというと物価高対策。

では今、目的達成のために何かしていますか?と問うと、そのための議論をずっと聞かされている状況です。我々が感じているスピード感と永田町のスピード感が嚙み合っていないなと感じます。

「The HEAD LINE」編集長 石田健さん:
例えば、物価高対策や低所得者への生活支援が目的ならば、これについても研究の蓄積があります。現金給付をはじめ、対象や金額を柔軟に設定できる給付の手法についても、様々な制度設計や実証実験が積み重ねられてきました。

そうした中で、なぜ政策手段として消費税の引き下げを選択したのかという点は、改めて問われるべきでしょう。この点については、与党だけでなく、消費税減税を掲げた野党を含め、与野党双方に大きな責任があると言えるのではないでしょうか。