(ブルームバーグ):豪銀行大手ウェストパック銀行は、AIの利用コスト管理を強化している。比較的単純な業務を低コストのAIモデルへ振り分けるなど、利用状況を踏まえてモデルを使い分ける取り組みを進めている。
同行に今年移籍したダン・ジャーミン最高AI責任者(CAIO)によると、取り組みの一環として、AI利用量の指標となる「AIトークン」の社員による使用状況を追跡している。対象には、高性能で高コストのAIモデルを利用するソフトウエア開発部門も含まれる。
同氏は、「社員によるAIトークン利用コストを把握するとともに、コストと効率性を踏まえて業務ごとに最適なモデルを使い分け、最善の成果を上げることに注力している」と説明。その上で、社員には異なるAIモデルの仕組みを理解してもらい、「最も高い投資対効果を得られるよう、利用するモデルやツールを適切に選択してほしい」と話した。
こうした発言の背景には、世界中の経営者の間でAI導入コストへの懸念が高まっていることがある。生産性向上を目的にAIを導入した企業は、現在では利用状況を詳細に分析し、投資対効果を検証する段階へと移行している。こうした流れは、OpenAIやアンソロピックのようなAIモデル提供企業の収益を圧迫する可能性がある。
ウエストパックによるAIコストの精査は、過去の買収で生じた複数のシステムを統合する「UNITE」イニシアチブの一環として行われている。ジャーミン氏は、この取り組みが最終的には、同社の業務におけるAIの活用方法を改善する可能性があると述べた。
資産規模でオーストラリア第2位の同行は、昨年9月30日に終了した2025年度に、テクノロジー支出が前年比13%増の31億豪ドル(約3490億円)となった。この分野でのコスト負担が増していることが浮き彫りとなった。

ウェストパックの最新の年次報告書によると、1万5000人超の社員が業務支援のため生成AIを利用しており、全従業員の半数弱に相当する。同行はAIをより効果的に活用するため、システムの近代化にも投資している。
原題:AI Costs Lead Westpac to Prod Staff Toward ‘Sensible’ Model Use(抜粋)
--取材協力:Rthvika Suvarna.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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