河西弁護士「当初から配慮事項を伝えるべきであった」
井上キャスター:
フジテレビが双方の間に入っている中で、橋本さんの意向を佐藤さん側に伝えていなかった点を、どのように感じていますか?

河西邦剛 弁護士:
最大のポイントとして、フジテレビの担当プロデューサーは当初から「橋本さんサイドの配慮事項を佐藤さんサイドに伝えるべきであった」と思います。
担当プロデューサーとしては、キス・ベッドシーンがないから大丈夫と思うのではなく、橋本さんにはどのようなリスクや懸念があるのかを具体的にヒヤリングし、台本を元に監督や脚本家と共に、リスクや懸念点の有無を検討する必要があったと思います。
ドラマの内容的に夫婦役ですので、身体的接触はやむを得ない部分があります。そこについて、フジテレビとして「佐藤さんに直接伝えるべきである」と判断するべきだったのではないでしょうか。
井上キャスター:
事務所とテレビ局のパワーバランスが分からないですが、フジテレビが双方の間に入って、佐藤さんに伝えるか否かの段階で、事務所や現場マネージャーから「伝えなくてもいい」と言われたら、フジテレビ側は強く言えないということも考えられるのではないでしょうか。その上でも言うべきだったのでしょうか?
河西邦剛 弁護士:
そういった事は恐らくあったのではないでしょうか。当時、佐藤さんは賞を受賞した直後で人気絶頂期でした。さらに、佐藤さんは職業信念が強い方です。
フジテレビ側は、制約があるならば自分は継続できないとなり「降板します」となる可能性を懸念して言わなかったとなると、それはフジテレビ側も事務所・マネージャー側のどちらも問題になってくると思います。
井上キャスター:
では、佐藤さんサイドとして、出来ることは何があったのでしょうか?
河西邦剛 弁護士:
今回、佐藤さんにきちんと伝えていれば、トラブルにはなっていなかったわけですから、演技に制約がつくのが嫌と言われたとしても、きちんと言うべきだったとは思いますね。

出水麻衣キャスター:
フジテレビとしても、事前に文書などで制約するといった取り組みをした方が良かったのでしょうか?
河西邦剛 弁護士:
そうした方が良かったとは思いますが、一方でドラマの難しさもあります。五月雨式に物事が決まっていくのがドラマの特徴です。原作者が決まっていき、脚本ができていき、主役が決まっていき、さらに他の俳優さんが決まっていく。
それぞれから条件を出される中で、途中で条件のすり合わせがうまくできなくなる可能性もあります。それがドラマ特有の難しさで、過去にも同じようなトラブルがあったりします。