(ブルームバーグ):8日の日本市場では、AI関連投資の将来性を巡る慎重な見方や、米国・イラン間の緊張激化による原油価格の反発を受け、株式、債券ともに下落が見込まれる。外為市場でも円売り圧力が強まり、トリプル安となる可能性も高そうだ。
米AI関連の巨額設備投資の収益性に対する警戒感が高まる中、7日には好調な暫定決算を発表したサムスン電子の株価が急落し、株式市場でAI期待の過熱リスクが改めて意識された。このため、半導体関連株には売り圧力が継続し、日経平均株価は約3週間ぶりの安値を付けそうだ。
さらに、米国軍がホルムズ海峡を通過する船舶への最近の攻撃に対する報復として、イランに対する軍事攻撃を開始したと日本時間早朝に発表。その数時間前にはイラン産原油販売に関する制裁緩和の撤回も発表され、先月半ばに成立した暫定停戦合意は維持が危ぶまれる状況となっている。
こうした中、原油価格は急伸し、米ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物は1バレル=72ドル台と先週2日に付けた安値から8%近く上昇。原油高はエネルギー資源の大半を輸入に頼る日本経済にとってマイナスとなるため、幅広い株式に売りが入る可能性が高い。
中東情勢の悪化や原油高を受けて、米国債利回りは大幅上昇しており、日本国債の利回りも上昇(価格は下落)が必至だ。また、外国為替市場では「有事のドル買い」が先行し、円は中東情勢次第で1日に付けた約40年ぶりの安値(162円84銭)を試す可能性もある。一方、通貨当局による為替介入への警戒感のほか、政府が「骨太の方針」原案について金融政策に関する一部記述の修正を検討しているとの報道は一定の下支え要因となりそうだ。
(注:表中の終値は米国時間終値。円相場は対米ドル、前営業日比は円の対ドル変化率。米10年金利の前営業日比は変化幅(単位:%ポイント)。日経平均の前営業日比はシカゴ・マーカンタイル取引所清算値と大阪取引所清算値との比較。シカゴ取引所が休場の場合は大阪取引所の夜間終値と通常取引清算値の比較。金は1トロイオンス当たりのドル建て価格)
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