(ブルームバーグ):原油相場はアジア時間8日、序盤の取引で急騰した。ホルムズ海峡で相次いだ船舶攻撃への報復として、米国はイランに対する大規模な空爆を開始した。
米国産標準油種ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は、1バレル=72ドルを上回った。北海ブレント原油先物は7日、74ドル近辺で取引を終えた。
米中央軍はX(旧ツイッター)への投稿で、「米軍は、商船を標的とした攻撃に対して大きな代償を負わせるため、イランに対する一連の強力な攻撃を開始した」と発表した。イランのメヘル通信は、ホルムズ海峡近くの島で爆発音が聞こえたと報じた。
また米財務省は7日、イランが世界市場で原油を販売することを容認する制裁除外の措置を取り消した。これは、イランとの暫定和平合意の重要な柱を転換する措置となる。ホルムズ海峡では7日、ガス運搬船やサウジアラビアの石油タンカーを含む3隻が攻撃を受けた。
原油相場は、イラン情勢の緊張緩和によって先物価格が下落していたが、今回の上昇は世界のエネルギー市場に新たな混乱をもたらす可能性がある。商業船舶への攻撃と、それに対する米国の報復措置は、ホルムズ海峡の通航を船主や産油国が敬遠する要因となる可能性がある。
今回の事態に先立ち、ゴールドマン・サックス・グループなどの銀行は、地域の産油業者が原油生産の回復を急ぎ、ホルムズ海峡の航行量も持ち直す中、原油市場が再び供給過剰に転じるリスクがあると警告していた。また、石油輸出国機構(OPEC)と主要非加盟産油国で構成するOPECプラスも供給削減の縮小を進めていた。
「今回の事態は、ホルムズ海峡の通航が依然としていかに脆弱(ぜいじゃく)であるかを市場に改めて思い起こさせるものだ」と、MSTマーキーのシニア・エネルギーアナリスト、ソール・カボニック氏は指摘。相場下落を見込んだショートポジションの解消について、「市場では供給過剰に陥るとの見方が優勢だったが、今回の事態はそうした見方に反するものだ。過去最高水準まで積み上がっていたショートポジションの一部で買い戻しを促す可能性がある」と述べた。
原題:Oil Surges as US Strikes Targets in Iran Following Ship Attacks(抜粋)
(第6段落以降を追加して更新します)
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