(ブルームバーグ):イスラエルとイランは8日、ミサイル攻撃の応酬となった。トランプ米大統領は両国に戦闘の停止を求め、和平協議の継続を訴えているが、互いに攻撃を続けた。
イランは7日に弾道ミサイルをイスラエルに向けて発射してから数時間後に新たな攻撃を実施した。これに対しイスラエルは、イラン西部と中部の軍事施設を標的に攻撃を行った。イラン国営メディアは、首都テヘランで複数の爆発があったと伝えた。
イランの半国営ファルス通信によると、イスラエルは8日未明、イラン南西部マハシャールにあるカルン石油化学会社を攻撃した。
今回のイランによる攻撃は、レバノンの親イラン武装組織ヒズボラを支援するためにイランが直接行動した異例の動きとみられる。4月8日に発効した停戦合意に対し、これまでで最も深刻な試練となっている。
戦争は、米国とイスラエルが2月にイランへの空爆を開始して始まった。この紛争では中東各地で数千人が死亡。世界のエネルギー供給網に混乱が生じて原油価格が上昇し、世界的なインフレ加速への懸念を強めている。
トランプ氏は7日、イスラエルとイランに対し新たな攻撃の自制を求めた。戦闘が再び激化すれば、イランと米国が模索する新たな60日間の停戦合意に向けた取り組みが頓挫しかねないと警告した。停戦案は、紛争の恒久的な終結を目指す包括的合意を巡る交渉への道筋となる。
攻撃の応酬は中東全域でさらなる緊張を招く恐れがある。AP通信によると、サウジアラビアは8日、米軍が駐留するプリンス・スルタン空軍基地周辺地域でミサイル警報を発令した。
サウジ当局はその後、アルハルジについて「危険は去った」と発表した。イランは同基地を標的にしたとの見方を否定している。
アクシオスによると、トランプ氏は7日にイスラエルのネタニヤフ首相と電話会談し、イランによるミサイル攻撃への報復を控え、外交努力にさらに時間を与えるよう求めた。米政府高官と会談内容に詳しいイスラエル側関係者の話として伝えた。
トランプ氏は英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)との電話インタビューで、米国がイランとの交渉で取り決めた合意がどんなものであれ、イスラエルのネタニヤフ首相は受け入れざるを得ないとの考えを示し、米大統領が「決定権を握っている」ことを理由に挙げた。
今回の攻撃は、イスラエルとヒズボラの対立激化に続くものだ。7日未明、ヒズボラはイスラエル北部の標的を攻撃。イスラエル軍はベイルート南郊への攻撃で応じ、2人が死亡、11人が負傷した。
イラン最高指導者の軍事顧問モフセン・レザイ氏はイラン学生通信(ISNA)に対し、イスラエルへのミサイル発射はレバノンでの「敵対行為をやめるよう警告」するものだと述べた。
原題:Iran and Israel Exchange Missile Attacks, Imperiling Peace Talks(抜粋)
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