(ブルームバーグ):イスラエルは、イランによるミサイル攻撃への報復として、同国の複数の軍事目標を攻撃したと発表した。トランプ米大統領はイスラエルのネタニヤフ首相に対し、事態をエスカレートさせないよう求めていた。
イスラエル軍は「イスラエル空軍がイラン西部および中部にあるイランのテロ政権に属する軍事目標を先ほど攻撃した」とX(旧ツイッター)への投稿で公表した。
イランの革命防衛隊は、イスラエル軍がイラン国内の複数の目標に空中発射式の弾道ミサイルによる攻撃を加えたと声明で発表した。国営イラン通信(IRNA)が伝えた。
イラン国営テレビ(IRIB)によれば、8日早くにイランの首都テヘランのほか、中部および北西部のイスファハンやタブリーズで複数の爆発が聞こえた。AP通信によると、イラン当局はテヘランのイマームホメイニ空港周辺の空域を閉鎖した。
イラン最高指導者の軍事顧問モフセン・レザイ氏はイラン学生通信(ISNA)に対し、イスラエルへのミサイル発射はレバノンでの「敵対行為をやめるよう警告」するものだと述べていた。
今回の新たな攻撃は、イスラエルとレバノンの親イラン武装組織ヒズボラの対立激化に続くものだ。7日未明、ヒズボラはイスラエル北部の標的を攻撃。イスラエル軍はベイルート南郊への攻撃で応じ、2人が死亡、11人が負傷した。
米国とイランは戦争終結に向けた暫定合意を巡る協議で目立った進展を示せていない。
アクシオスによると、トランプ氏は7日にネタニヤフ氏と電話会談し、イランによるミサイル攻撃への報復を控え、外交努力にさらに時間を与えるよう求めた。米政府高官と会談内容に詳しいイスラエル側関係者の話として伝えた。
トランプ氏は英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)との電話インタビューで、米国がイランとの交渉で取り決めた合意がどんなものであれ、イスラエルのネタニヤフ首相は受け入れざるを得ないとの考えを示し、米大統領が「決定権を握っている」ことを理由に挙げた。
イスラエル各地で空襲警報のサイレンが鳴り響く中、政府は、8日に全国の学校を休校とすると発表した。
この1週間は、4月8日ごろの停戦開始以降で最も緊張が高まった。米国とイランの交渉は、数十億ドル規模に上るイランの凍結資産の扱いと、レバノンにおけるイスラエルとヒズボラの紛争を巡り行き詰まっている。
ヒズボラは先週、米国務省が米仲介によるイスラエルとレバノンの停戦を発表した数時間後にこれを拒否した。
イランは、イスラエル軍とヒズボラが戦闘を続けるレバノンでの停戦を、米国との合意に向けた前提条件としている。最高指導者モジタバ・ハメネイ師の軍事顧問はCNNに対し、合意の実現を巡り「ボールはトランプ氏側にある」と述べた。

トランプ政権は、米国内で凍結されているイラン資産について、イランによる攻撃で被害を受けたペルシャ湾岸地域の米同盟国の復興支援に充てる案を検討している。
トランプ氏は7日に放映されたNBCのインタビューで、暫定合意の一環としてイラン資産の凍結解除や対イラン制裁の解除は行わない考えを示した。
同氏は「イラン側が適切に行動し、成果を示せば、資産の凍結解除について協議を始める」と語った。このインタビューは5日に収録された。
原題:Israel Strikes Iran After Missile Attack, Imperiling Ceasefire、Iran Fires Missiles at Israel as Trump Defends Ceasefire (1)(抜粋)
(3段落目以降にIRNAの報道などを追加して更新します)
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