人工知能(AI)スタートアップの米アンソロピックは、より幅広い金融サービス業務に対応する一連の新たなAIエージェントを発表した。ウォール街への浸透を狙う取り組みの一環だ。

顧客向け会議の提案資料の作成や財務諸表の精査、コンプライアンス審査へのエスカレーションなどを行うとするAIエージェント計10種類を投入した。銀行、保険、資産運用、フィンテックなどの専門職を対象としている。

アンソロピックのダリオ・アモデイ最高経営責任者(CEO)は5日、ニューヨークで開かれる同社イベントで、JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOとともにAIについて話す予定だ。同イベントには銀行業界の幹部が出席する。アンソロピックの影響力がシリコンバレーを越えて拡大していることを示す動きだ。

アンソロピックは、ソフトウエア開発の効率化を図るAIコーディングツール市場で主導的地位を築いてきた。足元では金融など他業界への進出で競合のOpenAIと激しい競争を繰り広げている。背景には、見込まれる新規株式公開(IPO)を前に、両社とも収益拡大を急いでいることがある。

アンソロピックの技術を業務の一部自動化に採用する法人顧客は30万社を超えた。2月には、金融分析、株式リサーチ、プライベート・エクイティー(PE、未公開株)、資産運用に向けてAI「Claude(クロード)」のプラグイン(拡張機能)を導入したほか、金融リサーチにより適した新モデルも発表した。

また今回の発表で、ClaudeのAIモデルがエクセルやパワーポイント、アウトルックといった外部ソフトとより円滑に連携できるようにすると明らかにした。ダン・アンド・ブラッドストリートやムーディーズなど、金融サービス業界のパートナーのデータを統合できるようにもなるという。

原題:Anthropic Unveils AI Agents to Field Financial Services Tasks(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.