(ブルームバーグ):イラン戦争と原油高騰を背景に、観光客の旅行先は近場にとどまる見込みだ。旅行・ホスピタリティー業界に混乱が広がり、合併・買収(M&A)が促進される可能性がある。
投資会社ケイン・インターナショナルのジョナサン・ゴールドスタイン最高経営責任者(CEO)は29日、ブルームバーグの番組「ブルームバーグ・ディールズ」で「世界経済の現状を踏まえると、地政学リスクや足元の動向の影響は避けて通れない」と述べた。
同氏は、紛争が緩和に向かうにつれ湾岸諸国は経済的な強さを示すとの見方を示す一方、インフレの可能性や高金利局面への回帰も考慮すべきだと指摘した。
ボストン・コンサルティング・グループで旅行・レジャー分野を担当するパートナーのトム・マケーレブ氏は、航空業界でM&Aがかなり活発になり、過去10年とは大きく様変わりすると予想。長期的には、オンライン旅行代理店などの分野で再編が進む可能性があるという。
「今年中に起きる可能性は低いが、今後数年のうちに、これらの分野で大きな混乱が生じ、圧力や淘汰(とうた)につながるとみられる」と同氏は述べた。

投資顧問会社ライオンツリー・アドバイザーズのマネジングディレクター、アリエル・グラノフ氏は、EBITDA(利払い・税金・減価償却・償却控除前利益)が500万-2000万ドル(約8億円-32億円)程度で、時価総額が中小規模の企業に投資機会があるとみる。
同氏は、業界のリスクとして消費者の懐事情を挙げた。
「家計の健全性を注視している。貯蓄率は低下し、後払いサービスでは延滞が増えている。短期的には、人々の関心はこれまで以上に地元や近隣へシフトしていくだろう」と指摘した。
原題:War, Fuel Prices Seen Steering Travel Industry Toward M&A(抜粋)
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